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日本地図を広げてみよう。日本の最南端リゾート・アイランド沖縄からちょっと下へさがると・・もう台湾である。台湾もいわば南の島なのだ。しかし台北のあのどんよりとした曇り空と、喧騒の中にいると、そんなことはすっかり忘れてしまう。
爆竹の音で目が覚め、道を歩けばバイクにひかれそうになり、常に臭豆腐のにおいが鼻につく・・・もうイヤ!こんな生活・・・「そうだ離島へ行こう!」と、どこかの鉄道会社のコピーじゃないが、意外や意外、ほんの30分程度飛行機にのれば、そこには青い海、白い砂の正真正銘の“南の島”が待っているのだ!
今回は台湾海峡に浮かぶ澎湖(ほうこ/ポンフー)を紹介したい。澎湖へは高雄(カオシュン)から飛行機でわずか30分。また船も多数出ているため、台湾人の間でもリゾート地として人気が高い。
澎湖群島は台湾海峡のほぼ中央に位置し、大小64もの島々からなる。最大の島が澎湖島(ポンフータオ)で、中心となる馬公(マーコン)には大きな空港があり常に観光客でにぎわっている。馬公市内は全く普通の町と同じ。学校や病院、銀行、スーパーなどがあり、おなじみの夜市もある。スターバックス、マクドナルドはもちろんコンビニもあるので、離島にいるという感じがしない。
本島北部の白沙(バイサー)という所にはその名の通り白い砂浜の美しいロング・ビーチがあり、サーフィンをしている人もいるが日本ほど多くない。台湾人は泳げない人が多いので、バナナボートやジェットスキー、チューブなどの初心者向けのマリンスポーツが充実している。
シュノーケリングなら馬公から程近い吉貝島(チーベイタオ)の近くの海は特にきれいで透明度が高いのでお薦めだ。さらに周囲の島々へ船で行くこともでき、漁船に乗って釣りもできる。新鮮な魚が豊富なのだから、当然、海鮮料理レストランも多く、しかもおいしい!
カニ、エビ、イカ、タコ、カキ、ウニといった日本人に馴染みの食材から、ロブスター、ナマコ、地元特産の“九孔”とよばれる貝(=とこぶし)まで、何から食べたらいいのか迷ってしまうほど。ただし、ほとんどが時価になるので注文の前に予算のご相談を。
さて、この澎湖群島の中で私が個人的にお薦めしたいのは最南端の七美(チーメイ)だ。高雄から飛行機があるとは思えないほど何もない島である。先に挙げた澎湖本島の馬公とは異なり、セブンイレブンはおろかお土産屋さえもない。白いビーチもほとんどなく、大きな岩がごろごろしている海岸や断崖絶壁が多いが、荒々しさを残した手付かずの自然と、まだ汚れていないエメラルド・ブルーの海がそこにあり、ここが台湾だということを忘れさせてくれるような静かな島である。
ここにはモーターボートもバナナボートもない。地元住民が反対して、入れさせないようにしているのだという。島の中心は小さな漁港で、数件の民宿と食堂があるだけ。漁港の周りの小さな漁村以外は、広々とした草原しかない。草原の向こうは海だ。だだっ広い草原ではヤギや牛が放牧されており、自由に散歩している。
おもしろいのはその草原に思い思いにお墓を建てていること。なんと有名な「望夫石」という奇岩が見えるベストな位置にもお墓が! ここはやっぱり台湾である。草原の中を走る道は広く、車もほとんどなく平らで、ずっと遠くまで見渡せるほど。外灯が一つもないので夜はこの道路に寝転がって降るような星空を独り占めできる。
観光スポットなら“雙心石滬”。上から見ると青い海に二つのハートが並んでいるように見える。これは700年もの歴史がある伝統的な漁法の一つらしい。浅瀬に玄武岩と珊瑚礁を積み上げて囲いを作り、満潮時にその中に入った魚が引き潮の時にその囲いの中に閉じ込められるというしかけだが、このように二つのハートが重なったようになっているものは珍しく、当然のことながらカップルに人気のスポットである。
“七美人塚”はその昔、この島が倭寇の襲来を受けた際、七人の女性が貞節を守るために井戸に身を投げたという伝説がある場所である。“倭寇”もこんなところまで来ていたとは!
しかしなんといっても未開発の七美でシュノーケリングははずせない。日焼けした爽やかお兄ちゃんのガイド付き、道具・スーツ無料レンタル、水中で撮った写真をCDに焼いてくれて、一人一回350元という安さも魅力だ。浜辺から1mも進まないうちに美しい珊瑚礁が広がり、色鮮やかな熱帯魚が泳ぎまわっている。こんなきれいな海が台湾にあるなんて! まさに目からウロコの離島の旅。
しかし、この美しい七美島(チーメイタオ)にも大規模なカジノ建設計画があるらしい。台湾に残された数少ない自然を是非とも残してほしいものだ。
□澎湖へのアクセス
・高雄〜馬公
立榮航空と復興航空の飛行機が15〜20分おきに出ている。
片道:立榮航空1,568元/復興航空1,455元(台北・台中・嘉義・台南からの便も多数)
・高雄〜七美
徳安航空の飛行機が一日二便(午前と午後)
片道:1,794元(七美からの便はなぜか84元安い)
*NT$(台湾ドル)1元=約3.69円(2007年6月現在)
画像上段右上:澎湖(ポンフー)本島・白沙(バイサー)のロング・ビーチ。とってもキレイです。
画像上段左:吉貝島(チーベイタオ)でシュノーケリングを楽しむ人たち。海が透き通っています。
画像上段右下:立派なロブスター。プリップリ! 時価です。
画像中段左上:七美の奇岩が続く海岸線。
画像中段右上:ヤギの放牧。気持ち良さそう。
画像中段左中:画像左が、有名な“望夫石”(身を横たえ、漁に出た夫を待つ妻の姿に見えますか?)。アリーナ席にお墓が・・・
画像中段右下:七美(チーメイ)の有名な観光スポット“雙心石滬”。
画像中段左下:七美の海をシュノーケリング。魚達がお出迎え。
画像下段右:七美の海の“青い珊瑚礁”。
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