■枝仔冰(棒アイス)で夏を乗り切れ 2005.9.19 update

しつこいようだが、台湾の夏は長い。そんな時にはかき氷もいいが、もっと手軽で安い台湾版アイスキャンディーがおすすめ! 台湾語で「枝仔冰」(ギアピン)、中国語で「冰棒」(ピンパン)、棒部分が木でできていて長方形の、そうアイスキャンディーというよりは、むしろ懐かしい棒アイスといった感じだ。しかし、日本と決定的に違うのはその種類の多さ! 私の知っているだけでも30種類以上はある。かき氷同様、とにかく“何でもかんでも入れちゃえ〜”的な台湾人のおおらかさには感心するばかりだ。

ところが、本当に“何でもかんでも”なのかというと、これはかき氷にもこの棒アイスにも共通して言えることなのだが基本的に“体にいいもの”というこだわりが底辺にあるようだ。「羊乳(やぎミルク)アイス」、「養楽多(ヤクルト)アイス」、なんて健康的! それになんと「鹹(塩辛い)アイス」なんていうのもある(これは中に塩卵が入っている)。また観光地などに行くと、そのご当地の特産品をこの「枝仔冰」にして売っていることが多い。紹興酒の産地に行けばもちろん「紹興酒アイス」がある。台湾でご当地「枝仔冰」を探して歩くのもおもしろいかもしれない。

さて、台湾の「枝仔冰」界にも有名ブランドがある。それが「二坪枝仔冰」だ。街中で“二坪”の名前を取ったアイスを見かけることが多いが、本店は南投縣水里郷の山の上にある「二坪冰店」だ。実はこの店、台電(台湾電力)の職員寮がならぶ地区の一角にあり、なんと台電が経営しているのだ。

もちろん、アイスを売っている店員さんも台電の職員! ここには昔から発電所があり、製氷設備もそろっていたため、ここで氷を生産し町の氷屋さんや冷凍業者などに供給していたそうな。そのうち、職員を氷屋さんに派遣してアイス作りの技術を学ばせるようになり、いつしか「二坪」オリジナルの手作りアイスができるようになったらしい。今でも昔ながらの製法で作られているこの「二坪枝仔冰」は水にもこだわり、天然水を3回もろ過して雑味を完全に取り除き、材料にも一切添加物を加えないという徹底ぶり。

しかし、大人気の理由はそれだけではない。それはその安さ! なんといまどき一本5元〜12元、しかも、種類はこの店だけで常時24種類! 加えておいしいときたからには“二坪”の名前がブランド化してもおかしくないというわけだ。

水里郷は四方を山に囲まれ、さらに台湾の中央部を流れる濁水渓と陳有蘭渓が合流するところでもあり、まさに水の里。けっこう山奥なのだが、台湾の人はこの「二坪枝仔冰」を求めてわざわざ車を飛ばして遠方からやってくる。そして皆箱で買っていくのだ。まさに枝仔冰の大人買い。

箱入りの場合、46本入りの総合大箱セット(250元)、33本入りの総合小箱セット(200元)などがある。箱は発砲スチロール製なので保冷効果があり、4〜5時間はもつから安心だ。この保冷箱(50本用20元、35本用17元)のみを買って、あとは好みの味の枝仔冰を選んで詰め込んでもよし。24種類もあるのだからそれはもう迷ってしまう!(以下参照)

5元:梅、苺、オレンジ、パイナップル、パッションフルーツ、レモンなど
6元:あずきミルク、緑豆ミルク、いも、落花生、コーヒー、ココア、緑茶など
7元:蓮の実とハト麦、とうもろこしミルク
12元:鹹(塩辛い)味、ココナッツミルクと干し葡萄など

夏休みシーズンということもあり、曇りがちの天気だというのに、山の上の「二坪冰店」は親子連れで大混雑! もちろん大行列! さらに、ここでは誰もが買ったばかりの枝仔冰を2、3本かじって、あとは箱でお持ち帰りというのが普通。試食してからなら気に入った味のまとめ買いもできるし、水里ののどかな風景を眺めながら枝仔冰をかじるのもまた気分がいいというわけ。おいしそうに枝仔冰をほおばりながら大箱を小脇にかかえて車へと急ぐおじさんの姿もなんともほほえましい。

ところで、台湾人が枝仔冰を食べる様子をじっーと見ていて発見したのが「台湾式・正しい枝仔冰の食べ方」。袋を全部取らずにアイスの上の方から袋を開けて、そのまま棒の方にずるずるっと押し下げて食べると、袋が受け皿になってアイスの汁がたれないのだ。なるほどこれはいいアイディア!

さっそく私も・・・そして試食の結果、お薦めは粒コーンぎっしりの「とうもろこしミルク」、美容に良さそうな「蓮の実とハト麦」、全然塩辛くない「鹹(塩辛い)味」。杏仁風味で甘さ控えめ、中にアーモンドと塩卵が入っていて意外とクセになる味。この3つに決定! 審査員の味覚が既に台湾化している点はご容赦ください。

*NT$(台湾ドル)元=約3.42円(2005年9月現在)

-文中の画像-
画像右上:左から、やぎミルク、紹興酒ともち米、ヤクルト。下段は、アーモンドと塩卵が入っている鹹アイス。
画像左上:行列必至の「二坪冰店」
画像右下:箱入り枝仔冰
画像左下:台湾式でパクリ!

画像左:左から、パイナップル・アイス(5元)、塩辛いアイス(12元)、コーヒー・アイス(6元)。よくみると棒の形が違うが、値段別!?
画像中:2つ一緒に食べてもよし
画像右:風景を眺めながらもよし

【短信】台湾でも「おばさんキラー」として有名なぺ・ヨンジュンが来台! 台湾の高級ホテル・圓山大飯店を貸し切ってファンとの交流を深めた。もちろん台北には、日本からの追っかけおばさま他、シンガポール、マレーシア、香港、韓国からもおばさまファンが殺到。台湾の新聞、テレビは「勇様」一色! “勇”は“ヨンに中国語の漢字を当てたものですが、なんと“様”の字は、日本語の「ヨン“様”」から直接とったそうです。(8/22)


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