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台湾の夏は長い。比較的涼しい台湾中部でも4月から気温は30℃以上に跳ね上がり、これが半年以上も続く。その暑さは11月ごろまで屋外プールで泳げるほどだ。もし日本から「暑中見舞い」をもらえるのなら1年の半分は受付可能だろう。
そんな南国台湾の夏の楽しみのひとつが「かき氷」。特に暑い日の午後には、誰からともなく「冰(ピン)を食べよう!」と声があがる。“冰”は中国語で「冷たい」「アイス」などの意味があるが、台湾の人が「冰を食べる」と言う時の“冰”は「かき氷」をさすことが多い。街角で“冰”の文字を見かけたら、それはつまりかき氷屋さんなのだ。
私も台湾へ来てから何度かかき氷を食べたが、あずきなどの豆系か、無難な果物系が多かった。その中でも、日本人にも大人気の「マンゴーかき氷」は絶品! まさに台湾かき氷界の王様と言えるだろう(→各国いまどき報告03年7月レポート参照)。しかし残念ながら今回はそんなメジャーなかき氷ではなく、身の毛もよだつ(?)恐怖のかき氷を紹介しなければならない・・・
その恐るべきかき氷の存在を知ったのはつい最近のこと。授業中に学生とかき氷の話で盛り上がっていたところ、一人の学生がさらっと「卵のかき氷、おいしいよね」と言うではないか。「えっタマゴ??」、一人で混乱していると、「あー月見冰ね、私も好き!」と他の学生が同意している。
月見??月見といえば、月見だんご、月見うどん、月見バーガー・・・、と頭の中で一人連想ゲームを繰り返しつつ、学生に恐る恐るその正体を聞いてみると、なんと「卵がけかき氷」だという! しかも生卵! 台湾3年目にして知った衝撃の事実・・・恐るべし台湾。しかし聞いただけでお腹をこわしそうなこのかき氷、いったいどんなものなのか、果たして生卵と氷の組み合わせはアリなのか? 一度この目で確認してみなければ! 私は早速怖いもの見たさで、学生に地元の老舗かき氷屋に案内してもらった。
店に入ると古ぼけたメニューが壁にずらり。値段も20〜35元と安い。まずはかき氷の土台を選ぶ。台湾かき氷には2つの種類があり、ひとつは「ツァオ冰(ピン)」とか「パオ冰(ピン)」と呼ぶもので、日本のかき氷と全く同じ。もうひとつはほんのり甘い牛乳アイスをシャーベット状に削ったもの、粒子が細かく、口に入れるとすぐに溶ける「雪花冰(シュエホァピン)」だ。このどちらかの土台を選び、次に上にのせる具(トッピング)を選ぶ。これが日本のイチゴ、メロンなどの単純なシロップがけカキ氷と違うところだ。
具はメニューから選んでもよし、ガラスケースの中に並んでいる具を見てあれこれ指定してもOKだ。しかし、このトッピングがかなり地味・・・・あずきはいいとして、緑豆、いも、落花生、桑の実、とうもろこし(ええーっ??)、そして生卵・・・。とてもデザートのトッピングとは思えない色使い。しかし体には良さそうだ。それでは、私がこの夏、セイロガン片手にチャレンジした「月見冰」他、台湾版かき氷全5品をここに紹介する。
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(1)「卵かき氷、練乳がけ」(別名:月見冰)(25元)
土台は「雪花冰」(牛乳シャーベット)これぞ月見!のっているのは卵黄のみ。正しい食べ方はよく混ぜるのだそう。ただ手早く混ぜないと卵黄が固まる危険が。懐かしいミルクセーキの味のようだが、後味がおもいっきり生卵(泣) |
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(2)「卵かき氷ダブル、練乳がけ」(30元)
土台は普通のかき氷。見てのとおり卵がダブル!(泣)しかも出てきた時点で既に氷の中に染み込んでいる。氷の味がないだけにキツイ・・・練乳よりむしろお醤油が欲しいかも。 |
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(3)「練乳あずきプリン、とうもろこしがけ」(35元)
この組み合わせは日本では絶対ありえない!プッチン・プリンをそのままのせるあたりが台湾チック。ビジュアル的にはかなり笑える。でも意外とイケた? |
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(4)「総合冰」(別名:八宝冰)(35元)
総合なだけに何でもありの健康系。あずき、緑豆、はとむぎ、イモ、落花生、パイナップルのシロップ漬け等、極めつけは黒砂糖シロップ! これは食感が楽しくて、かなりおいしい。特に落花生が効いている。しかし、これだけでかなりお腹いっぱいに。 |
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(5)「米苔目冰」(25元)
普段ラーメンのような温かい麺としても食べる“米苔目”(台湾語でビータイバッ)がなぜかかき氷の中に入っている。さらに黒砂糖シロップがけだから麺なのに甘い。しかも早く食べないと麺がノビる。フツーのスープ麺の方が絶対おいしいと思うのだが・・・。画像はお持ち帰り用。 |
以上5品、普通のかき氷に飽きてしまったアナタ、是非お試しください。
※NT$(台湾ドル)1元=約3.51円(2005年8月現在)
画像右上:レトロなメニュー
画像左上:かき氷屋のおじさんもレトロ
【短信】7月中旬、台湾の面積より大きい超大型台風“海棠(ハイタン)”(日本名:台風5号)が上陸。強風で看板は落ち、ガラスは割れ、街路樹は根こそぎ倒れるなど街はもうメチャクチャ。山間部では大雨のため土石流が発生して道路が寸断され、山奥の原住民の村などが孤立状態に。また、台湾全土が暴風域に入った日には、台湾鉄道開業以来の全面運休となった。台風銀座の台湾、これからも油断はできません!(7/25)
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