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1994年、NAFTA(北米自由貿易協定)が結ばれ施行された。それから14年目、2008年1月には最終協定の農産物の完全無関税となった。はたして、この14年間にメキシコの経済は、向上したか? この自由貿易によっての恩恵を一般人までが受けたか? メキシコの食料事情がよくなったか? メキシコ農民はNAFTAの恩恵を受けたか? 意見は分かれるかもしれない。
政府のテレビ・ラジオ宣伝は、経済が向上してよかった!よかった!!であるが。政府がテレビやラジオで宣伝すると、私のようなへそ曲がりはますます疑問を感じる。
1月31日、全メキシコ中から農民2万人以上が首都メキシコシティーに結集して、またまた、レフォルマ大通りからソカロ広場までNAFTA見直しを要求してデモ行進した。メキシコ政府は、いつもの事ながら、無視であるが。。。。。。。
メキシコの一部の大農場主以外は、メキシコの一般の農民は、はっきり言って最も貧しい。アメリカやカナダの大農業と競う能力は資金的にもないだろう。
メキシコの主食、基礎食品のトウモロコシ、お豆も自給不可能で多くをアメリカからの輸入に頼るメキシコである。
去年のやはり1月には急激なトウモロコシの値上げにあい、メキシコ人の主食であるトルティージャの値段が急騰した。そして、多くの庶民がやはりトルティージャ・デモに参加した。政府の対応で、8.5ペソ(1ペソ=約10円)にコントロールされたが、前年より2.0〜3.0ペソ高い値段ではある。
トウモロコシの急騰は、アメリカがトウモロコシをバイオエネルギーのエタノールを作るために使うようになったから、トウモロコシ不足になって値上がりしたものとか、業者が値上がりを見込んで隠したとか、いろいろ原因になったのがあったらしいが。
また、アメリカから輸入される安いトウモロコシは遺伝子組み換えがされたトウモロコシであると言われている。この遺伝子組み換え穀物についても意見が分かれるところであろう。世界の飢餓を救うのは遺伝子組み換え穀物だ!という意見もあるだろ。グリーンピース(豆の方ではなく、いろいろと取り沙汰されているNGO団体の方)の言い分ではないが、本当に遺伝子操作された穀物が、人間の健康に害を与えるか、与えないかの結果はやはり年月が必要だと思う。狂牛病ではないが。
メキシコの貧しい資金力のない農民たちは、自分たちの生産するトウモロコシやお豆より、アメリカから多量の安い穀物が無関税で、どっと入ってくるのに、対抗する能力はない。では、彼らの生きる道は?
ここ10年ほどの間に、ますます、メキシコ人のアメリカへの不法密入国による出稼ぎの人が急増している。彼らは密入国するのに、命がけでアメリカに渡って行く。そして、法に隠れて、最低賃金で人間としての権利も無視されたような条件でさえ、仕事があるという事だけで、労働者としてアメリカで生きて行く。
そして、今、始まったアメリカからの経済不況は、そんな不法密入国で渡って行ったメキシコ人達に、まともにアメリカ経済不況のショックが与えるだろうと想像する。そして、メキシコでアメリカからの送金を待つ家族に。
農民たちは、今回のデモだけでなく、これからも何度もデモを行うと言う。メキシコはデモが実に多い国だけれど。庶民はデモで抵抗するしか方法がないのかもしれない。デモで訴える庶民にまったく耳を傾けない政治だとしたら。。。。。。
※自由貿易協定(FTA):物品の関税や数量制限など、貿易の障害となる壁を相互に撤廃し、自由貿易を行なうことによって利益を享受することを目的とした多国間の協定のこと。NAFTAはアメリカ、カナダ、メキシコ三国間の自由貿易協定。
画像:農民たちのデモ行進
【短信】メキシコ2月は、ジャカランダの花が咲き始めすっかり春めいてきました。でも2、3月はちょっと変わりやすい天気で、この前はアメリカほどではないのですが、突風があり、ちょっと驚きでした。(2/20)
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