■コインから知るメキシコの物語、歴史 2006.3.6 update

どこの国のお札やコインにも、その国の偉人や物語が描かれていたりするもののようだ。そこで、メキシコのお金、ペソのお札とコインから、ちょっとメキシコの歴史や物語を。

メキシコのお金の価値は、日本円に換算すると、約1ペソが10円というところだろう。まず、コイン。コインは、1ペソ、2ペソ、5ペソ、10ペソ。30ペソというのも、ほんの少し出たが、今ほとんど出回っていない。

ペソのコインの下に10、20、50センターボスというコインがある。10センターボスが1円の価値があるはずなのだが、メキシコ政府のインフレがないとの発言とは裏腹に、日本の1円より使いようがない気がする。何処の家でも、たぶん、使われない10、20センターボスが箱に放り込まれていたりするかも? 使えるのは50センターボスからという気がする。

コインの片面をAGUILA(鷲)、もう一面をSOL(太陽)と言う。この鷲と太陽が、まさに、メキシコのシンボルなのだ。鷲は、メキシコの旗の赤、白、緑の、この中央の白の所に描かれた鷲なのだ。この鷲は、サボテンにとまり、口に蛇をくわえているとうものである。これが、メキシコの国章であり、国の書類には、このマークが必ず描かれている。

これは、メキシコの伝説、神話というべきものを現わす。アメリカ大陸にコロンブスがやってきた後、メキシコもスペインに植民地化される訳だが、そのスペインのコルテスに征服された当時の大帝国がアステカ王国であるが、そのアステカ王国の神話である。

アステカの人々は、元々メキシコの北西の住民であったが、神のお告げを聞き、故郷を捨て、長い放浪の旅の末、遂に神のお告げの地、鷲がサボテンの上で蛇をくわえている地を見つけた。そしてそこに定住生活をはじめる。そして、彼らは、神のお告げのとおり、メキシコ最大の強国大帝国となる。そのシンボルがこのAGUILA、鷲なのである。メキシコのコインの片面には、必ずこの鷲が描かれている。

そして、もう、一面SOL、太陽、これは、そのアステカ王国の遺跡の発掘品のもっとも大きな石の彫刻、これは、国立人類学博物館にあるが、これをアステカの太陽のカレンダーと呼ぶ。それを表す訳であるが、これは、1、2、5、10ペソのコインを全て合せて一つの太陽のカレンダーを描いている。

メキシコのこの1、2、5、10ペソコインはツートンカラーになっているが、1、2、5ペソは中が黄色、外が白、10ペソはそれが逆になっている。その白い部分に注目して欲しい。まず、10ペソがこの太陽のカレンダーの一番中心の部分中央の第5の動きの太陽、今現在の太陽と、その回りの過去の4つの時代のそれぞれの太陽を現わす部分が描かれている。

そして2ペソの回りの白い部分、これが10の模様が描かれているが、これがいかにもメキシコらしい。本当は20の模様を描かなければいけないのだ、本物に忠実に描くとしたら、20の日を描いているのだから(メソアメリカ文明のカレンダーは20の日である)、半分略してあるというものだ。

そして、1ペソがそのまた回りの太陽光線を現わす模様、そして、5ペソがまた、その周りの2匹の蛇が向かい合わせになり、その口から人物が顔をだしているという模様。このコイン4個で、一つの太陽のカレンダーを現わすというものである。

この太陽のカレンダーは、世界滅亡説を現わしていると。過去の滅亡した4つの太陽の時代は、それぞれ、ジャガーの太陽の時代はジャガーに食われて、風の太陽の時代は台風により、火の雨の太陽の時代は火山によりそして、水の太陽の時代は洪水により、人々は滅亡したと。そして、今現在の動きの太陽の時代は地震と飢餓で、人々は滅亡するだろうと。

コインは、メキシコのシンボル太陽と鷲を描いているが、お札については、次ぎの機会にお話という事にしたいと思います。

画像上:上段二列が10、20、50センターボス・コインの裏表。下段二列が1、2、5、10ペソ・コインの裏表。
画像中:白、赤の縦三色のメキシコ国旗。中央には、サボテンの上で蛇をくわえている鷲の国章が。
画像下:SOL、太陽

【短信】2月も末とは言っても、まだまだ、日本は冬ですね。メキシコは、もう、春です。桃やスモモが、庭で満開です。街のジャカランダの花も、ほころび始めました。もう、3月になれば満開でしょう。(2/22)


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