■メキシコの春 2004.4.5 update

日本からの桜便りが伝わってきます。日本は桜の季節、春ですね。メキシコも春です。メキシコに長く住む私は、メキシコの春、ジャカランダの花が咲くと、日本の春、桜を想います。

ここ何年も、日本の桜の季節に里帰りしていない私ですが、私の想いの中にある日本の春は、雪解けの湿った土に、まず、小さな黄色い福寿草が花を咲かせ、そして、梅が咲き、また、水仙などが芽を伸ばし、花を咲かせ、そして、桜が満開に咲き、人々を楽しませ、そして、5月頃には、ツツジが、木いっぱいに花をつける。そして、春の季節も終わり、夏がやって来る、というものです。

日本の春は、時を追って、少しずつやって来る気がするのですが、メキシコの春は、どっとやって来る。本当のところ、メキシコは、日本ほど、季節感が、はっきりしていないのですが、やっぱり、春は花といっしょに、どっとやって来ます。

ジャカランダの紫、デイゴの真っ赤、そして、ブーゲンビリアの赤紫や、赤の原色が、大都会のビルディングや家々の建物の間に、明るい南国らしい色を添えます。それは、あくまでも、濃い原色のメキシコらしい春の色です。日本の象徴 桜は、薄いピンク、それは日本人の繊細な感情、心の色なのでしょうか? それに対して、メキシコの春の花の色は、メキシコ人の明るい、そして、はっきり物事をいう、裏表のない感情なのでしょうか?

桜も、まず、花が咲き、花の散ったあとに、新芽が葉を広げるけれど、ジャカランダやデイゴも、まず、花を咲かせ、その花が散らないうちに、(桜のように、一夜の雨で散ってしまうという事はなくて、結構長く花は咲いているのです)緑の葉が広がってきます。

ジャカランダは、桐の花より、やや小さいですが、桐の花そっくりです。ただ、花を房のように、いっぱい付けます。そして、桜の花びらが散ると、地面に薄ピンクのカーペットを作るように、ジャカランダの花が散ると、紫のカーペットになります。

3月21日(今年は20日でしたが)、日本では「春分の日」と言うけれど、メキシコでは、Dia de Primavera(春の日)といいます。古代メキシコ文明は、高い天文学を知り、この日を知っていた。太陽の動きを正しく観測した古代メキシコ人は、この春の日の太陽の動きに合わせてピラミッドを造ったのです。

そして、今 毎年、多くのメキシコ人が、この日、古代メキシコ人達が残したピラミッドへ出かけて行く。太陽のエネルギーを貰うのだと。特に、メキシコシティーから1時間のテオティワカンへは、この日、このメキシコ最大の広い遺跡が完全に人、人、人で埋め尽くされる。メキシコの人々は、スペインの征服によって、カトリックの宗教を受け入れたけれど、毎年、春の日、今なお、彼等の祖先の残したピラミッドへ出かけ、春を祝い、太陽の恵みを貰うのだと。





画像右上:ジャカランダの花。ジャカランダが街路樹になっているところがあります。この花が咲くと、日本の春、桜を想います。
画像左上:ツツジの植木。ツツジは、今の時期一番満開に咲いていますが、でも、このあと夏、秋になっても、ぽっつりぽっつり花が少しだけ咲いて、一年中、楽しませてくれます。ジャカランダやデイゴは、3、4月の、今だけ満開です。ブーゲンビリアも一年中咲きますが、今の時期が一番の見頃です。
画像右中:ブーゲンビリアは蔓のような枝がどんどん伸びて大きくなり、他の木に絡み付いて、まさに「合体」といった感じです。
画像左中:ブーゲンビリアの花。本当の花は、真ん中の小さな筒状の部分。濃い赤紫色の部分は萼(がく)。
画像右下:ティオティワカン遺跡。「月のピラミッド」から、「月の広場」、「太陽のピラミッド」を望む。
画像左下:「太陽のピラミッド」へ登る人々。

【短信】日本の桜を思い出しております。今年は、開花が早いのですね。メキシコは、もう、暑くて暑くて!です。日差しもきつく、日焼けが気になります。(3/23)


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