■新学期 2003.9.1 update

メキシコの新学期は8月中旬である。ちょっと中途半端な感じがするであろう。何年か前までは、9月初めであったのだが、今年は8月11日か18日に、ほとんどの学校が新学期に入った。

この学期始めは親にとって大変な時である。夏休みのバケーションでお金を使ってしまった上に入学金、授業料、本代、文房具代、制服代と出費がどっかんとくるのである。そして、親は、少しでも安い所を探して町に繰り出す。お金も足りなければ、金目の物を持って質屋に向かう。

日本の感覚では、入学金、文房具、制服は、新入生だけだと思うところであるが、メキシコではそうではないのだ。公立の学校は小中学校が義務教育で授業料はないが、私立校は毎年入学金を払わなければならないのだ。特に私立大学は、半年の学期ごとに入学金を払わされる。これが結構な金額なのである。また、文部省が義務教育の本の配布をするが、私立校などでは、その学校の指定の本を買わせる。

メキシコは大変貧富の差が激しいことは、何度か書いた、教育について言えば、お金の余裕のある家庭では子供を有名私立校に入れたいと願う家庭が多い。経済が厳しい家庭でも、子供の将来を考え、無理をしてでも私立校に入れたいと思う親が多い。その私立校の授業料がメキシコの一般的平均家庭にとっては、ものすごく高いものである。特に有名校の授業料はすごい。授業料600ドルから1000ドル。安い授業料の学校でも300ドルから400ドル。この金額は日本の感覚ではそれほどと思われないかもしれないが、ここは何と言っても、最低賃金が40ペソ(約4ドル)のメキシコ社会である。やはり、有名私立校を卒業すれば、エリートで、よい就職が保証されていると言う訳である。

国立大学であるメキシコ国立自治大学(UNAM)はラテンアメリカでも最も大きなマンモス大学で学生数25万人以上をかかえる総合大学である。そしてその授業料はタダ同然。昔は、入るのは簡単、だが、出るのは難しいといわれたが、今は入るのも難しいとの事。しかし、最近では、企業や会社ではメキシコ国立大学の卒業生より有名私立大学の卒業生を採用するとか。

ところで、メキシコ人の教育の格差はメキシコ社会と同様、ものすごい差があるのである。メキシコのエリートはアメリカの大学へ留学して、そこで博士号まで取る。過去のメキシコ大統領もほとんどそうであった。そして、一方貧しい人々は、義務教育も終わらない。メキシコの平均教育レベルは小学校六年くらい。そして文盲率は10%位と、文盲とは、まったく教育を受けていない人である。小学校一年でも行けば、読み書きは学ぶのであるから。

政府は掛け声だけでなく、全ての国民の教育のために、もっと、もっと努力しなければならないと思うが..........






画像右上:この時期は町の中に屋台の教科書売りも現れる。
画像左上:Monte de Piedad(慈悲の山)という有名な国営質屋に、多くの人が質入れに行く。
画像右下:本屋で並んで教科書を買う人々
画像左下:公立学校の前。親が子供を学校に連れていくのはメキシコでは普通で、学校の門の前に子供達を連れてきた親がいっぱい。


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