■死者の日 2002.12.2 update

11月1日、2日はメキシコでは、死者の日である。国の公休日でなくても、メキシコでは○○の日といっては、何かにつけて祝うのが好きな国民である。誕生日、母の日、父の日、子供の日、老人の日はもちろん、教師の日、左官の日、compadres(洗礼に立ち会う代父母、名付け親)の日、秘書の日、○○聖人の日etc。だから、死者だって祝ってもらって当然である。死者は、母と同様に一番祝って貰える。

死んだら、皆、骨になる。だから、死者は骸骨で表される。死者がやって来たというかのように10月から、町中どこもかしこも、骸骨があふれる。パン屋には骸骨のパン、お菓子売り場には、砂糖菓子の骸骨、チョコレートの骸骨、そして商店でも、何処でも骸骨人形を飾る。どこでも、骸骨、骸骨である。

メキシコは、メソアメリカ文明時代、神様に人間の生贄をささげた。そして、生贄にした人間の骸骨を串刺しにして、飾ったという。アステカの遺跡からも、多くの骸骨の石彫が見つかっている。骸骨、それは死を現わす。そんな訳かどうかは分からないが、でも、メキシコ人にとっては、骸骨は死んだ家族であり、友人であるのかもしれない。その骸骨は皆、陽気に踊り、音楽を奏で、酒を飲んだりして、兎に角、楽しんでいるのである。

死者の日は、日本のお盆と同じように、死者が家族を訪問するというので、普段は、家に仏壇というか、死者を祭った祭壇はないが、死者の日には家に祭壇を作って、骸骨のお菓子やパン、死者の日の花といわれるマリーゴールドの黄色い花で飾り、ご馳走や酒などを祭壇にお供えする。死者の日には、また、皆お墓参りにも出かける。田舎の地方によっては、伝統的に、一晩中お墓で、女性がロウソクを燈してお祈りをする。

死者の日のこの祭りは、メキシコの昔からの伝統的祭りであるが、今は外国からきたハローウィンと融合している。そこで、子供達は、骸骨の他に、カボチャのおばけ、おばけ、幽霊、魔女、吸血鬼、悪魔etc.怖いとされるものに仮装して、(花嫁に仮装している女の子がいたけど、これはほかに衣裳がなかったからそうしたのか、本当に怖いと思うからなのか?)皆、カボチャの形の容器を手に、道行く人に、また、家のドアを叩いて、小銭を要求する。

ひと昔まえは、小銭でなく、飴やお菓子をあげるのが普通だったが、最近は、子供の世界も、経済状況に影響されてか、この日は、大手を振って、誰にでも、お金をせびる事ができる日と心得てるようだ。

画像上:音楽を楽しむ骸骨人形
画像中:「死者の日」に家に作られた祭壇、円内は祭壇に飾られた骸骨の砂糖菓子
画像下:人類学博物館アステカ室の石の彫刻 お産で死亡した女性の像


<<もどる