■祝 シドニーハーバーブリッジ開通75周年! 2007.4.3 update

オペラハウスと並ぶシドニーの名所「ハーバーブリッジ」が3月19日で開通75周年を迎えるにあたり、日曜日の18日に各種祝賀イベントが盛大に開催されました。中でも目玉イベントはハーバーブリッジの自動車道を通行止めにして行われた「ハーバーブリッジウォーク」。文字通り橋を歩いて渡るめったに無いチャンスで、もちろん私たちも参加しました。当日は朝から今にも泣出しそうな生憎の曇天。しかしジリジリと直射日光にさらされる事がなかったのは良かったかも。

さて、このハーバーブリッジは開通後、イベントで通行止めを行ったのは過去に4回あったそうですが、今回が最も長時間の通行止めとなったそうです。なんと午前4時30分午後11時まで、電車(線路2本)を除く一切の自動車通行(8車線)をシャットアウトしました。いかに主催者が気合いを入れているかが伺えます。

ウォーキングイベントは記念祝典に引き続き、午前10時から午後9時までの間、橋の北側、ノースシドニーを起点とし、反対側のちょうど橋のたもと部分に当たるロックスエリア、または、よりシドニー中心部に近いダーリングハーバーまで、全長3.6キロを普段はもちろん歩く事はできない自動車道を歩きます。

スタート地点近くでは、参加者に75周年のロゴが付いた目立つ蛍光グリーンの帽子が無料で配られていました。これまた太っ腹なサービスです。「ここで帽子を配布しています。(混雑を避けるため)グループ代表者一名だけ並んで必要な人数分の帽子を受け取って下さい」と臨時設置の電光掲示板に表示されています。

代表が人数分受け取れる? つまり、自己申告制?! 貰いたい放題じゃん、と思っていたら、やっぱりいました、あちこちに。人数分より多く帽子を貰っておもむろにバックパックにしまう人たちが(笑)。ま、今日はおめでたい日なので目くじらたてては場がしらけますし、みんななんとなく微笑ましかったのでよしとしましょう。

しかし、その帽子、その場で配布されているので当たり前と言えばそうなんですが、「この帽子を被って橋を渡ってください」とは案内されていなかったのに、みんな自発的に帽子を被りいざブリッジウォークへ。参加者全員が同じ色の帽子を被って歩く様は壮観の一言です! 75周年と言う記念すべき節目にみんなでイベントに参加しているという不思議な連帯感が沸き上がってきて、ひときわ感動的でした。

このブリッジウォーク、実は1週間前までにオフィシャルホームページで予約する必要があり、30分単位の時間枠で希望の時間を指定し、名前と連絡先などを入力する方式でした。公式発表では約20万人が参加したとの事ですが、推定50万人が橋を渡ったと言われ、シドニー市だけでなく、州をあげての一大イベントとなったことは明らかです。

全長503メートルのハーバーブリッジをあたかも昔を懐かしむかのようにゆっくりと歩くご年配のカップルや賑やかな家族総出組、とりあえずハイテンションな若者仲良しグループなどが、時折立ち止まっては記念写真を撮影したり、ニュース画像に映るかもと、上空を旋回する報道ヘリに手を振ってみたりと、参加者それぞれがエンジョイしていたようです。

ところで、75年前の開通記念式典では誰が記念のテープカットを行うのかで一悶着あったそうで、ニューサウスウエールズ(州都シドニー)の州首相だとする意見と、英国連邦の一員なので英国国王に任命されている州総督が行うべきという意見の対立だったとか。

結局、州首相がテープカットを行う事になったのですが、なんと式典の真っ最中、まさにテープカットが始まろうとするそのとき、反対派の将校、フランシス・デ・グルート大尉が馬に跨がって現れ、「偉大なるニューサウスウエールズ州民の名において、ハーバーブリッジの開通を宣言する」と言うなり腰にさしていたサーベルでリボンをカットしてしまいます。グルート大尉は取り押さえられ、リボンは関係者があわててつなぎ直し、改めて州首相がテープカットを行ったそうですが、なんとも締まらない話です。

開通以来75年間、世界最大のアーチ橋の地位を揺るぎないものにしていると言うハーバーブリッジですが、開通記念式典でそんなハプニングがあったとは全く知りませんでした。今回の75周年記念祝典では現州総督がスピーチの後、無事(?)テープカットも行ったそうで、もちろん乱暴な飛び入りはありませんでした。

3月19日の記念日に合わせて国の文化財(National Heritage)に指定されるという栄光を受け、名実共にシドニーの「アイコン」となったハーバーブリッジ。シドニーにいらしたときは、現在観光アトラクションで大人気のハーバーブリッジのてっぺん(海抜134メートル!)まで歩いて登る「ブリッジクライム」や、または、橋の4脚の支柱のうちの一つのパイロン展望台から、すばらしいシドニーの眺望を是非体験してみて下さい!

□ハーバーブリッジ秘話
ハーバーブリッジ完成後に、蒸気機関車92台を橋に通っている線路に並べてみて橋の強度検査を行ったそうです(意外に大胆で原始的な手法です...)。もしも橋の強度がこの検査に合格しなかったとすれば、当然橋は崩壊し、それどころか、当時州内の半分近くの蒸気機関車が一瞬のうちに消失してしまうかもしれなかったとか。オーストラリア経済は大変な事になっていたかもしれません。

画像右上:ハーバーブリッジの“かぶり物隊”を発見!カワイイ〜。
画像左上:レトロなイメージの75周年記念のロゴ。
画像右中:さあ、ハーバーブリッジ目指してスタート!
画像左下:日本では絶対あり得ない!?警備の警察官に写真を撮ってもらう参加者。
画像右下:ハーバーブリッジの中心部近く。直線と曲線のハーモニーがステキ。
画像:行進はまだまだ続く…。

【短信】デーライトセービングも終わり、日本との時差は+1時間に。季節は秋本番へと移り変わります。また、3月24日はニューサウスウエールズ州の選挙の日。有権者は投票が義務となっており、棄権すると罰金が科せられます。(3/21)


<<もどる