■山あり、川あり、海あり 2006.10.3 update

10月は、暦の上では春から夏への中間地点、気温も暖かく比較的天候も安定しており、またオフシーズン期間でもありますので、日本からの観光に訪れる方にはベストシーズンと言えるのではないかと思います。そこでシドニー観光の際に是非加えて頂きたいのが、セントラルコースト方面への電車での旅です。かねてから気になっていたこの電車の旅、先日漸く実現する事が出来ましたので、レポートしたいと思います。

この日の旅程は、シドニーのセントラル駅からゴスフォード駅までの約70km、1時間ちょっと。ゴスフォードは、セントラルコーストと呼ばれる地域の一番シドニー寄りの街で、セントラルコーストの玄関口となります。

セントラル駅を出発し、約35分、中間地点に当るホーンズビィ駅を出ると、徐々に高度が上がり、クーリンガイ国立公園を通り抜け見渡す限りの“山”(オージーはブッシュと呼びます)景色が続きます。

山の景色を楽しむうちに電車が今度はゆっくりと下り坂に入ります。トンネルを抜けると、ホークスベリーリバー駅に到着。延々と山が続いた後、一転してのどかな水面が視界に飛び込んで来るのは、まさに意外で、例えそこに「雪国」が無かったとしても詩的情緒が漂います。

日光がさんさんと降り注ぎ、水面に反射する光がさざ波となって、静かに浮かぶヨットやボートに眩しく照り返しています。ノスタルジックな雰囲気でタイムスリップしたような気分になりますよ。

ホークスベリーリバー駅を出た後は、大きな入り江で、まるで湖のようなブリスベン・ウォーター沿いに電車は走ります。線路は水際ぎりぎりにあり、また水面と線路の高さの差が少ないため、水面を走っているかのようでスリリング(ちょっと大袈裟ですが…)。

また、ホークスベリーリバー駅を出て少し行くと、プラットフォームの長さが電車1輛分しかない、珍しいウォンダバイン駅があります。この付近には、こういった「ホーム短め駅」が所々にあるようで、時刻表には、「××駅での乗下車には、後ろ2両から」と注釈があります。

ところで、当日セントラル駅を出発する前に確認した停車案内では、この駅に停車する予定になっていましたが、この日はなんと駅を通過!! 以前この線を利用した時は停車案内がないにも拘らず、停車していましたので、もしかするとプラットフォームで乗る人がいたら停まるのでは!? まさかバスじゃあるまいし…?

この短め駅は、丁度水際にあり、進行方向右側がブリスベン・ウォーター入江、左側は林になっていて、駅の周りには民家らしき建物は見当たりませんが、よく見ると400m程向こうの対岸に民家が数軒見えます。そう言えば、この駅にはボートを停泊できる小さな船着き場がありましたので、対岸の住人がボートで駅まで来るのでしょうね。

電車に乗る人はホームに立つので一目瞭然ですが、この駅で降りたい人は果たしてどうやって電車を止めてもらうのか?? バスの様に下車ボタンなんかも無かったですし…。人里離れた場所にポツンとあるこの無人駅、何とも不思議な存在の駅ですので、この線を利用する場合は必見です!!

この後も電車はゴスフォード駅までブリスベン・ウォーター沿いに走っていきます(ブリスベンと言っても、クイーンズランド洲の州都、ブリスベンとは無関係です)。

片道約1時間の電車の旅ですが、山あり、川あり、海ありと変化に富んだ沿線の景色を楽しんでいると、あっという間の1時間でした。あとは、車内販売で駅弁、お茶、冷凍ミカンなんかがあれば言う事なし?!

ゴスフォード自体は小さな街なので1?2時間でゆっくり散策できます。駅の側に観光インフォメーションセンターがありますので、無料の観光マップをゲットする事も出来ます。または、バスに乗ってエントランスまで出かけてみるのもいいかも。エントランスではペリカンの餌付けショーが毎日あり、人気の観光アトラクションです(詳しくは、2003年5月のコラムをご覧下さい)。 シドニー観光に来られるなら、セントラルコーストへ遠出する予定を組み込むのも面白いと思いますよ。

セントラル〜ゴスフォード往復:$11.40(オフピーク料金:午前9時〜)

画像右上:2階建ての電車の2階部分に座るのがお勧めです。
画像左上:見渡す限りの“ブッシュ“
画像右中:ホークスベリーリバー駅周辺
画像左下:湖のようなブリスベン・ウォーター
画像右下:プラットフォームが極端に短いウォンダバイン駅

【短信】オーストラリアでは9月にテレビ放送50周年を迎えました。テレビを通じて活躍し人気を博していたクロコダイルハンターのスティーブ・アーウィン氏と往年の名カーレーサーのピーター・ブルック氏がこの記念すべき節目を見届ける事無く、相次いで不慮の事故で亡くなってしまい、個人的にはちょっぴり淋しい50周年となりました。お二人のご冥福を心よりお祈り致します。合掌。(9/20)


<<もどる