■炭焼きアーティチョークは隠れたイタリア名物料理 2007.4.3 update

住宅地を歩いていると、どこからともなく香ばしい匂いが漂ってくることがあります。炭焼き料理をしている良い香りです。こちらではお天気が良くなるとお庭でバーベキューをすることも多くなります。マンション住まいの人でも、ベランダで炭焼きを楽しんだりするものですが、午前中から炭の匂いがしてきたら、それはたいていアーティチョークを焼いている家庭です。

アーティチョーク(和名:朝鮮アザミ)はイタリア語ではカルチョーフィといい、皆が大好きな野菜のひとつ。春と秋の2回の旬には、市場には山積みになります。トラックにアーティチョークだけ何百個も詰め込んで、10個20個単位で売る人たちもいます。こぶし位の大きさの野菜ですが、八百屋さんでも1個2個で買うことはありません。最低でも5個からでしょうか。葉っぱを剥いでいって、花の中心だけを食べる野菜ですので、少人数の家庭でも10個買っても余ることはありません。

茹でたり、オーブン焼きしたり、パスタやリゾットに使う事もありますが、イタリア式アーティチョークの食べ方で、最高なのが炭焼きです。作り方は至って簡単、調理は豪快!ですが、これ以上のアーティチョークの食べ方はないと自信を持って断言できる美味しさです!!

水洗いしたアーティチョークに、みじん切りのニンニクとイタリアンパセリを詰め込み、軽く塩をふります。そしてそれを火のおこった炭の上に直接置き、直火焼きにします。途中オリーブオイルをかけて、15分から20分。焼かれたアーティチョークは真っ黒けになっています。焼き上がったら、真っ黒に焦げた葉は取り去り、黒くなった茎の部分も切り取ります。そこで調理は終了ですが、この料理は、これまた豪快な食べ方の説明もしないといけません。

葉を剥いで、下部の柔らかい部分のみを歯でそぎ取って食べます。一枚一枚葉を剥ぎ、そうして食べていくと、最後に芯の部分が出てくるので、それは丸ごといただきます。他の調理法では、この芯だけ食べる事が多いので、そこが一番美味しいかと言えば、葉を歯でそいで食べる方が好きだという人も多いですし、この炭焼きは、アーティチョークを余すところなく、葉も芯も美味しく食べられる最高の食べ方なのです。

焼いた後の熱々を食べるのではなく(それじゃヤケドしちゃいますからね!)、冷めた状態で食べるので、午前中の内に焼く家庭が多いのです。しかも数日なら日もちしますので、大量にアーティチョークを買って、週末の午前中に一気に焼くこともあり、日曜の午前中などは四方八方から炭焼きの香りが漂うこともよくあることなんですよ。

フォークやナイフを使っては食べれない、必ず手を使って食べないといけないので、レストランなどでは殆ど見かけません。だからイタリア観光旅行に来た方でも、なかなか体験できない隠れた名物料理ですが、町中でも市場の中には、このアーティチョークの炭焼きを売る屋台もありますし、八百屋さんが焼いたものを売っている事もあります。イタリアに来て、そんな炭焼きアーティチョークを見かけたら、ぜひ買ってみてください。そして豪快に食べ、アーティチョークの美味しさを感じてみてくださいね!

画像説明文
画像上右:直火に置かれているアーティチョーク。
画像上左・中右:真っ黒焦げになるまで焼き続けます。
画像下左:焦げた部分を取り除いているところ。
画像下右:お婆ちゃん達の作業を見ながら子供たちはつまみ食いを。
画像:大きな炭焼きアーティチョーク!
画像:右の葉が食べる前。その下部を葉でそいで食べ、その残骸が左の葉っぱです。葉をそいで食べていって残った芯が中央のもの。ここまで来たら全部食べれます。

【短信】イタリアも暖冬の影響があったので、冬には姿を消すアーティチョークも、今年はずっと市場に出ていました。それに例年は3月か4月にならないと出まわらないアスパラガスや空豆も2月の内から出ており、野菜の旬が長くなって嬉しい反面、すでに今年の夏は酷暑・猛暑の予告がされており、それを考えると今からげんなりです……。(3/22)


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