■クリスマスの風物詩:プレゼーピオ 2004.12.6 update

10月まで夏のように暑かったのがウソのように、南イタリアのナポリも最近は、すっかり冬モードに。街のあちこちにクリスマスの飾り付けも始まりました。クリスマスと言えば、サンタクロース、クリスマスツリー……そんなものが思い浮かびますが、これは北欧など他の国からやって来た習慣で、本来イタリアにはなかったものです。では、イタリアのクリスマスに欠かせないものは一体なぁに?……今回はそんなお話をしますね!

イタリアのクリスマスの風物詩はと言えば、それはズバリ『Presepioプレゼーピオ』。キリストが生まれた場面を模すジオラマのような物と考えていただければいいと思います。とは言っても、キリストの生まれた馬小屋のみならず、丘や山を作ったり、町並みを加えたり、目抜き通りに飾られているプレゼーピオは巨大! 主要駅や広場、教会……いたる所にプレゼーピオが飾られ、「あそこのが良かった」、「今年はあっちがキレイだよ」などと市民も楽しみに見に行きます。

もちろん家庭でもプレゼーピオを飾りますよ。セットになった出来合の品もありますが、手作りをする家庭も多いです。家族が一緒になってどんな物にしようかアイデアを出し合い、10月や11月から作業を始めることも。今年は馬小屋だけ、その次は丘、そしてまた次は町を…と、毎年少しずつ敷地を増やし、年ごとに大きくしていくこともあります。

さて、私の住むナポリには、このプレゼーピオの優秀な職人さんがたくさんいます。ナポリで一番古いスパッカナポリと呼ばれる地域にあるサングレゴーリオ・アルメーノ通りは、長さ100m程の小道ですが、両脇にギッシリとプレゼーピオのお店が埋め尽くされています。ですので11月から年末まで、この通りにはナポリ人のみならず、他のイタリアの街から、ひいては欧州他国からも部品を買いにやってくる人々でごった返しに。もちろん、観光で見に来る人も多く、12月のこの通りは、年末の東京・上野アメ横のように大混雑します。

ジオラマに置くお人形は、キリスト、聖母、ジュゼッペ(大工のお父さん)などの主要人物から、馬や羊、町並みに加える為の商人とお店やら、ゲームをする人達、ピザ屋などの部品も。とにかく各種様々で、どんなお人形があるのか、見ているだけでも楽しい物です。ちゃんとお水の流れる滝や水車の部品もありますし、動くお人形も増えてきました。

冬の始まりから用意をして、遅くとも12月中旬くらいには完成させます。でもでも!キリスト誕生を模した物なので、24日まではキリストは置かれません。25日、深夜零時を迎えたところで家族全員が、祝いのキスをして、ようやくキリストが置かれる事になります。そして祝いの言葉を述べて、キリストの誕生=クリスマスを祝います。そうそう、このお人形のキリストですが、新しいものを買ったら、ちゃんと教会に持っていき、神父から洗礼を受けるんですよ。もちろん、人間の洗礼とは違って、とても簡単なものですが、例え人形でもこういう事を守るのは、良い習慣ですよね!

クリスマスはウキウキするお祝いですが、ツリーの飾り付けよりも何倍も楽しくて、家族が一緒になって楽しんで作れるプレゼーピオが、イタリアで一番のクリスマスの風物詩だと思います!


-文中の画像-
画像右上:馬小屋のみの完成例
画像左上:プレゼーピオで有名なナポリのサングレゴーリオ・アルメーノ通り
画像右下、左下:プレゼーピオ用品でどこのお店もいっぱいです。

画像左:出来合の物でも、いろんな大きさと種類があります。お人形はオプションで好きなものをチョイス☆
画像中、右:ゴミじゃないですよ!! 手作り派のための大切なプレゼーピオ材料も売っています。

画像左:本当にお水の流れる水車や滝、水道も。
画像中:聖書の登場人物のみではなく、こんな一般人の部品も欠かせません。カラフルですね☆
画像右:電動部品です。お母さんはアイロンをかけたり、職人がピザを焼いたり…見てるだけでも楽しい!


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