■若者ファッションに画一化の波? 2003.7.7 update

イタリアというと流行り廃れのあまりない国、悪く言えば保守的、伝統的なお国柄。そんな中、女性のファッションと言えばミラノでよく見かけるような全身黒できめたセクシーなファッションが堅持されており、また若者のファッションも自分が着たいもの、似合うものを身につけるという感じで、日本のようにいっせいに何かが爆発的に刹那的に流行るということがないように観察される。ここのコラムでも先に紹介したインビクタのリュックも、私が初めてイタリアへ行った10数年前と今とを比べても、やや低下ぎみとは言え、変わらず若者の基本アイテムである。イタリアのファッションは流行にはあまり作用されない、とそんな風に堅く信じていた。ところが、ひと月ほど前にローマで若者が多く集うとされるコルソ通りを歩いてみたら、何だか認識が一変してしまった。

そう、同じ格好をした女の子たちのグループをいくつもいくつも見かけるのである。ヘソの見えるチビTシャツに、ヒップハングのパンツ、幅広のベルト。髪の毛はストレートで背中半分ぐらい。そして、大賑わいの店はどれも日本でも爆発的なブームとなったファッションに身をつつんだマネキンが飾られている。Diesel、ANTHEA、Expensive、epoca・・・といったショップである。店に入ると、通りを闊歩する女子たちとまったく同じ格好のティーンエイジャーでひしめいている。サイズを尋ねると、鼻にピアスをした店員がすべてワン・サイズだと答える(イタリアはサイズについては比較的豊富なはずなのだか・・・)。

ふと見たマネキンが日本のアニメ・キャラに酷似しているのを発見し、数年前に読んだ、原宿ファッションにイタリアのモード界が着目しているとの新聞記事が脳裏をよぎった。また、陳列されたTシャツは漢字をあしらったロゴのものが目につき、これも妙に気になった(もっともヨーロッパは今、漢字ブームであるが)。まさかと思うが、日本の流行性の高いファッションにイタリアのモード界がインスパイアされたのだろうか? 似たような格好の女の子たちでごった返すANTHEAにて、何だかギャルの牙城である渋谷の109か新宿のALTAにでもいるかのような錯覚を抱いてしまった・・・。

というわけで、どちらかというと主体的に形作られてきた若者ファッションにも、どことなく画一化、一過性の波が押し寄せているようである。イタリアでも、日本同様に若者はマーケッティングの格好の対象で、次第にマスメディアでの情報操作により、個人でファッションを自由に選ぶということが難しくなっているかもしれない。とは言え、ギャルズ・ファッションに身をつつんだイタリアのラガッツァ(女の子)はなかなかきまっていた!というのが正直なところ。

画像上:コルソ通りでみかけたラガッツァ(女の子) のグループ
画像中:コルソ通りにある「Expensive」のショーウィンドー
画像下:同じく、コルソ通りにある「ANTHEA」のマネキン、どこか日本のアニメ・キャラを彷彿とさせる。


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