| ■パフォーマンス王国 〜見た目で勝負〜 |
2002.8.5 update |
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イタリアの各都市をはじめて旅行をするならば、お決まりの観光コースというものがある。ローマであれば、それはスペイン階段であったりトレヴィの泉であったり真実の口であったり・・・・・・。映画『ローマの休日』ではローマ以外の場所ではまずお目にかからない、分かりやすいくらいに特徴的なスポットを次々とアン王女が経巡るのだが、私たちも彼女にあやかって「定番」を回り、そして万人受けをする「定番」にやっぱり単純に歓喜の声をあげている。
イタリアの各都市には、そんな誰もがワクワクするような見飽きない場所が必ずいくつか存在する。しかし、圧倒的な、どんな技術力を持ってしてもテーマパークでは絶対に再現し得ないような、そんなオブジェの数はごく限られている。個人的にはローマではコロッセオ、ミラノではドゥオモを挙げたい。
あの巨大な円形闘技場、あの尖塔そそり立つ大聖堂は近くで見るともはや人間技を超えている。見ただけでそこで立ちすくみ、非現実的な世界へといざなわれる。そして、そうそんな偉大なモニュメントには、面白いことに芸人というより、非現実的なコスチュームで私たちを迎えてくれる人々がまるでモニュメントとワン・セットかのように出現するのである。
コロッセオで言えば今ではどのガイドブックにも登場する古代ローマの剣闘士姿の人々で、一方ミラノでは石膏彫刻そのもののノッポたちだ。彼らの売りはその特異な姿であり、特に芸を披露するということはない。ナポリ伝統の大道芸人プルチネッラなんぞはその姿かたちも風変わりだがいろいろ芸を見せて人々を笑わせるのだから、彼らとは一線を画している。ただしもちろん彼らもただ見せるだけでは道ゆく人々から小銭をいただくことはできない。コロッセオの剣闘士たちはコロッセオをバックにして「私たちと写真を撮りませんか」と誘い、ミラノの石膏たちはぴたりとも動かないことを披露しながら「人間?石膏?」という大いなる「?」の中で人々を魅了する。
イタリアにあって、古くはフェリーニの映画で多く登場する本来的な「芸」の力で人々をひきつける大道芸人は今でも大いに健在だ。しかしその一方、「見た目」で訴えかけるという手法がここイタリアでは、興味深くも力をふるっている。
画像上:コッロセイの剣闘士も、スクーターで出勤
画像中:修復中の建物でさえ、柱、石組み、文様等すべて
「手書き」で再現します(シシリアのパレルモにて)
画像下:ミラノ・ドゥオモの石膏人は巨大!
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