| ■マイセン・オープンドアの日 |
2002.7.1 update |
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ヨーロッパ磁器の原点マイセン。誰もが一度はその名を聞いたことがある、高級食器の代名詞のようなものですね。マイセンはドイツ東部ザクセン州の歴史ある町です。このエルベ川沿いの小さな町に、ヨーロッパで最初の磁器工房が創立されたのは西暦1710年のこと。町の名前が世界的に有名になったのは、以後商標として磁器とともに広められたためです。そして現在、マイセンには国立マイセン磁器工場を訪れるために、世界中から多くの人々が集まってきています。磁器工場には見学用工房があり、9ヶ国語の解説テープでマイセン磁器製作過程の実演を見ることができます。
しかし、これとは別に毎年2回、春と秋に「マイセン・オープンドアの日」というイベントが催されています。この日は一般の人々が、工場内の全てを自由に見学することができる、マイセンファンにとっては特別な日なのです。「オープンドアの日」は朝から大変な人出。入場料が必要ですが、イヤーメダルと呼ばれる赤茶色の記念メダルがもらえます。このメダルのモチーフは毎年変わるため、集めている人もいるのだとか。
マイセンでは全ての作品が手作りです。食器や人形などの形をつくる造形部門、素地に色や絵を描く絵付け部門、そしてうわぐすりをかけて焼き上げる焼成部門など、各工程が独立し、分業制になっています。工場内では、各工程の部屋を自由に見て回る事ができます。造形部門の広い部屋ではたくさんの作業スペースがあり、そこでロクロを回して自在に作品をつくっているロクロ師たち。大きな体育館ほどのスペースに、コンテナのような近代的な窯が立ち並んだ作業場にも圧倒されます。
しかし、数ある部屋のなかでも特に私たちの興味を引くのは、絵付け師たちの部屋でしょう。「ブルーオニオン」や「ピンクのバラ」などマイセンを代表する絵柄が、たくさんの絵付け師の手によって次々と描かれていくのです。描き上がった皿やカップを乾燥するため、天井高く積み上げた様子は圧巻です。日常あまり目にする機会がありませんが、人形にはマイセンの魅力が凝縮されています。人形絵付け師たちの仕事は実に細かく、まさに職人技で思わず唸ってしまいます。作業をしている職人さんには気軽に質問することができます。皆さん、丁寧に教えてくださいます。絵付け師の技術に見惚れてジッとみていると「描いてみる?」と言われたり、日本語で書かれた私物の磁器の本を見せてくださったりと、とてもなごやかな雰囲気です。
こうやって実際の現場を見ると、マイセンの魅力も倍増しますよね。この日は気になる磁器の販売も行われています。品数は販売店ほど多くはありませんが、お買い得品が手に入るかも知れませんよ。磁器に興味がある人もそうでない人も、本当に楽しい時間が過ごせるこのイベント。今年の秋の開催予定日は10月19日です。
画像右上:マイセンの中でも新しいシリーズの絵付け
画像中:写真を見ながら、大きな人形に絵付けをする
画像右下:最も有名な絵柄のプレートで、絵付け後に乾燥させているところ。このあとうわぐすりをかけ、焼き上げると素晴らしい青色になる。
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