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初夏になり、ベリー類が真赤に熟しはじめると、街のスーパーには砂糖がうずたかく積まれます。イチゴ、ブルーベリー、木イチゴ、黒イチゴ、すぐり、カラント、クランベリーなど、赤色から暗紫色までのあでやかな色の森の恵みのバリエーションが揃います。果実店には、その他にもサクランボ、マルメロ、ルバーブ、ザントドルン、シュタッヘルベーレン、ホルンダー(西洋ニワトコ)など色とりどりの果実がきちんと整列して並べられ、出番を待っています。
庭に実のなる木がある家では、家族総出で、バケツや梯子を動員して熟した実を摘み取ります。収穫が終わったら、砂糖、消毒済みビン、手書きのラベルが台所に勢ぞろいし、1年分のジャム作りが始まります。ドイツの伝統的な家には地下室がついており、そこには保存食品をしまって置けるような充分なスペースもあり、一昔前は、どの家でも季節に応じて取れる野菜や果物を様々に加工して、1年分を保存食品庫に備蓄していたそうです。
ドイツでのジャム作りには心強い味方があります。ジャム用砂糖(Gelier Zucker)というのが売られており、砂糖、酸味、レモン酸、ペクチンなどが配合されており、これを使えば誰でも失敗なくジャムができます。
その作り方はとても簡単です。完熟した、新鮮な果物1Kgにこのジャム用砂糖をまぶして,水分が出るまで数時間置いておき、あとは火にかけて沸騰してから4分間煮続けるだけです。あまりにも簡単ですが、実際にやってみると、これできちんと固まってとろみのついた美味しいジャムが出来あがります。健康志向の現代では、保存性よりも低カロリー重視ということで、砂糖1に対して果物3の、つまり糖分33%ほどでカロリー控えめに作ることの出来る1:3という砂糖もあります。これは作ったあとは冷蔵庫に保存するか、お友達にプレゼントしてすぐに賞味してもらいます。
出来あがったジャムは、さっそくに次の日のテーブルに登場します。ドイツのブロットヒェンという美味しい丸パンを横に半分に切って、そこにバターをいっぱい塗ります。その上に、殆どジャムを食べているのではないかと思われるほど山盛りにジャムを塗り、熱いコーヒーと一緒に頂きます。近所のパン屋さんから、毎朝焼きたてのパンを買って来ることが出来るなら最高の贅沢です。それに添えるのは、お気に入りの肉屋のマイスターの作ったハムを2〜3枚とチーズを数切れです。
ドイツの朝食は、作った人の顔が見えるものであればあるほど美味しいのです。
画像右上:我が家の庭木のFelsenbirneが実っている様子です。
画像左上:ちょっと高いところに実っているので、熟している実を選びながらボ−ルいっぱい摘むのには、結構時間が掛かります。
画像右下:ここに登場するのが、ペクチン入りのジャム用砂糖です。左側は、砂糖と果物の割合が1:1のもの。右側のものは、1:3となっており、ぐっとヘルシー志向です。誰でも失敗なく、短時間で作れるこのジャム用砂糖は、お勧めです。
画像左下:砂糖を果物にまぶして、しばらくおいておきます(上)。さあ、ジャムが出来あがりました(下)。
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