■伝統あるヘキスト窯の一流マイスターから習う陶磁器絵付け 2003.4.7 update

ヘキスト窯は日本ではあまり知られていませんが、ヘッセン州で最古、ドイツではマイセンに次いで2番目、欧州で3番目に古い歴史を有する陶磁器工房です。1746年に、マインツ選帝侯の領地であったヘキスト市で生誕し、その庇護のもと発展をし続けてきました。当時「白い黄金」とよばれていた陶磁器は、マイン川を航行する船によりフランクフルトのメッセ会場まで運ばれていき、重要な交易商品となっていました。

18世紀後半には、ジャン・ジャック・ルソーの思想「自然へ帰れ」を踏まえて、自然のままの愛らしい子供達の様子を生き生きと映し出したフィギュリン(陶磁器人形)を創作した造形師・絵付師メルヒオールが出現しました。メルヒオールはゲーテとも親交が深く、フランクフルト市内にあるゲーテの生家では、当時ゲーテの家族が使っていたメルヒオール作のコーヒーセットやフィギュリンが今も飾られています。

先頃、新装なったヘキスト陶磁器工房にて、フランクフルト近郊の日本人コミュニティ向けに、現役の一流マイスターの指導による陶磁器絵付け体験コースが開催されました。当日集まったのは7人で、陶磁器絵付けは初めてという人ばかりでした。目の前に用意されているのは、平らな小皿と、忘れな草というモーチブのお手本でした。お手本を見ながら鉛筆で小皿に下絵を描いて、そこに色をのせていきます。日本にも絵付け指導に行ったことのあるというペトラ先生の教えて下さる細かいコツが初心者には役にたちます。

細い筆に絵の具を含ませて繊細なラインを集中して描いていると、頭の中が白くなってきて暫し無我の境地です。小皿の後ろに名前を描いて、筆をおきました。出来あがりというと、7人7様の個性が出ており、とても初めてとは思えない出来映えでした。1週間後に焼きあがるのがとても楽しみです。その後の工場見学で見た、18世紀のアンティークや工房で現役マイスター達の描く華やかな花束や繊細な風景画を見ていると、自分で試してみたあとだけに筆遣いや色彩の濃淡のつけ方に感嘆し、溜め息が出そうな美しさでした。

5月からは月2回午前中9時から12時半の定期的なコース(月謝は140Euro、別途陶磁器代金が掛かります)や、集中コースが開催される予定です。ご興味のある方は下記まで御連絡下さい。ドイツでしかできない本場体験、何回か挑戦してみようと思っています。最後に目指すのは自分で絵付けしたケーキ皿とティーカップ6人セットでのお茶会です!

連絡先:Tel. 069-30090227, Fax.069-30090224
e-mail:dr.s.ohlig@heochster-porzellan.de
場所:Hochster Porzellan-Manufaktur, Palleskestrasse 32, 65929 Frankfurt-Hochst

画像上:セミナー開始前の絵付マイスターのペトラさん(左)と、広報のオーリッヒさん
画像下:ペトラさんが絵の具の混ぜ方、線の描き方などを一人一人に指導してくれます。


<<もどる