■ドイツの赤ワインで乾杯 2003.3.3 update

ドイツの赤ワイン?白ワインなら飲んだことあるけど、赤はあまり聞いたことはないというのがあらかたの反応だと思います。私自身も、最近までは赤ワインを飲むならこっくりとした大地の味わいの感じられるイタリアや中南米のものを好んでいました。15年ほど前に当時の西独の首都ボンで暮らしていた時に、アール地方の赤ワインなども試してみましたが、くぐもりがちなドイツの太陽と同じような印象を受けました。

私が今住むフランクフルトは、ラインガウ、モーゼル、フランケン、プファルツなどのドイツでも名だたるワイン生産地のど真ん中に位置しており、様々な特色のワインに触れる機会があります。あちらこちらのワイン酒場巡りをしているうちに出会ったのが、ドルンフェルダーという葡萄の品種の赤ワインです。この品種は、1955年にワイン研究所長のアウグスト・ヘロルド博士が開発し、1977年にEUにて新品種として認められた新しい交配種です。最初は限られた地域で生産され、ほとんどが地元で消費されていました。ドイツでの赤ワイン人気の高まりとともに、最もポピュラーな赤ワインの・ブドウ品種のシュペートブルグンダーとポルトゥギーザーとならんで、作付け面積も増えて来ています。1970年度中旬の100Haから、2001年には5.530Ha、全ワイン作付け地の5、3%にまで広がって来ています。このドイツの力強い赤ワインは目下我家のお気に入りです。

そのドルンフェルダーの中でも、折角だからドイツで一番美味しいものを捜そうということになりました。日本からいらっしゃるお客様に、白ワインだけでなく、赤ワインもドイツのものを揃えようと決心したのです。でも、実際、本当に美味しいワインを探すのは、非常に難しいのです。選択肢があまりに多いため、行き当たりばったりにあちこちのワイン醸造所で試飲を繰り返しても、はずれることがよくあります。そんな時とっても役にたつのがインターネットのワインガイド(http://www.weinguide.de/index.html)です。ワインの種類(赤、白、葡萄品種)をデータバンクに記入すると、各カテゴリー毎に順位が点数によってつけられた(どうやって点数をつけているのかははっきりとは分りませんが)ワインリストが表示されます。

そこでリスト上位3個所の醸造所から数本ずつ取り寄せて味見をしてから、本命を決定するのですが、なるほどリストの順位通り1位のHenselのものが一番調和がとれてしっかりしており、納得しました。醸造所自体にも1〜5までの葡萄印(ミシュランの星みたいなものです)がついていて、Henselはかわいそうに1つ葡萄印なのですが、4つ葡萄印のついている他の醸造所のドルンフェルダーよりは値段も安いうえに、味わい深いのです。

さて、フランクフルトからBad Durkheimまで車で1時間15分ほど走らせて、ドルンフェルダー部門で堂々1位に輝いたヘンゼル醸造所にワインの試飲に行ってきました。ご一緒したドイツ人友人夫妻は、同地に在住しており、毎日グラスに数杯〜ボトル1本の晩酌が欠かせない御主人は、昔からここの赤ワインを愛飲していたそうで、ほとんど地酒と思っていたこのワインをどうして知ったのか不思議がっていました。ヘンゼルのご当主自身もインターネットのワインガイドでドルンフェルダー部門で一番に挙げられていることを知らなかったようなのでメールアドレスを教えてあげたら喜ばれました。

この日の収穫は、ワインガイドお勧めの、2001年ものドルンフェルダーを2ダースほど。オークの樽で寝かせた前年のものを15%ほど混ぜ合わせたバリク仕立てのもので、しっかりとしたボディに、ほのかに野苺のトーンも感じられます。羊のチーズや味付けのしっかりした肉料理にぴったりです。友人夫妻は、沢山の量をすっきりと飲めるからと、バリック仕立てにしていないリッターワイン(1リットル瓶が4.5ユーロ=約550円)のドルンフェルダーを1ダース。がぶがぶと飲むそうです。ワインの値段は、これぐらいが真っ当だと思います。

画像上:ドイツで堂々1位に輝いたヘンゼルのドルンフェルダーボトルに巻きつけてある金色の帯は、州のワイン品評会で栄えある金メダルを獲得した印。0.75リットル瓶(6.2ユーロ=約800円)あれ、ずいぶん安いですね。
画像中:友人と一緒にワインの試飲。ワインリストとワインのボトルを沢山前に並べて。右側の男性は、ヘンゼルの当主トーマス・ヘンゼル氏です。
画像下:ワルター・ヘンゼル醸造所の商標は、すぐそばにある飛行場を象徴しています。


<<もどる