■ドイツの伝統的なカーニバル 2002.4.1 update

皆さま、はじめまして。ドイツからお便りしますguckmal(くっくまる)といいます。どうぞ宜しくお願いいたします。

日本では今、春真っ盛りでしょうか?ドイツでは、眠っている春を呼び起こすお祭り「カーニバル」が、今年も二月に盛大に催されました。カーニバルといえばブラジルのリオデジャネイロが有名ですが、ヨーロッパではもっと古い歴史があるんです。現在ではカトリックの行事となっていますが、実はキリスト教布教以前から既に、冬を追い払う風習として各地で行われていました。呼び名もファスネット、ファスナハトなどと地域によって様々で、衣装やパレードの様子も少しずつ違います。民衆の中で長く受け継がれてきたこのお祭りは、中世においては領主に対する抵抗を表現したり、近世以降は政治を風刺したりしていたんですね。ドイツで特に有名な地域は、マインツ・ケルン・デュッセルドルフといったドイツ西部、ライン川沿いの街。そこから川に沿って南へ下った黒い森地方、さらにスイスのバーゼルまでが盛大に祝うのだとか。

でも、遠く離れた私の住む街でも、デパートにはカーニバル用のスペースができ、みな楽しそうにコスチュームを揃えていました。このようにドイツ各地で様々に行われるカーニバルには、共通していることが2つあります。それは仮面をかぶることと大騒ぎをすること。私の周りのドイツ人は「由来は知らないけど、ただ大騒ぎをして楽しんでいるんだよ。はっはっは!」と言いますし、女性は男性のネクタイを切る、なんていうイタズラをして喜んでいます。でもこのカーニバルの騒ぎ方って半端じゃないんです!期間中、週末は有志で構成されているブラスバンドが、演奏しながら街を練り歩きます。彼らは朝から晩まで、いや夜明けまで演奏し、周りの人々は演奏に合わせて一緒に歌ったり、踊ったりして盛り上がってる。このパワーには本当に脱帽です。

カーニバルのピークはローゼンモンターク(バラの月曜日)。前日の日曜日からは、楽団や伝統装束をまとった人たちのほか、流行りものや政治を風刺した山車など、バラエティに富んだパレードが催されます。参加者は掛け声をかけながらキャンディーやお菓子を沿道に振りまき、沿道の子供たちは投げられたお菓子の奪い合い。観客は帽子や靴を取られたり、紙吹雪などを衣服の中に入れられたりといったイタズラをされることも。でもこんなイタズラは、する方もされる方も楽しんでやってるんですね。土地の人も、そうでない人も、皆が一緒になっての大騒ぎの日。まさに騒がなきゃ損!といった感じでしょうか。眠っている春を起こさんとする、人々のパワーをひしひしと感じます。

遠い昔、厳しい自然と闘いながら生き続けたドイツの人々。その生活の中から生まれたお祭りカーニバルは、形は変わっても、暖かな春を待ち望む人々の思いだけはずっと変わらず流れているようです。


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