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9月半ば。いつものようにファッションショーがありまして、ちょっと出掛けてきました。そこでは必ず、様々なプロモーションの一環として、いろんなモノが配られるのですが、もらえるものは何でももらう主義なので、ファッション業界人がよく読んでいる雑誌や新聞の類をいただいて、読んでいたんです。実は、このコレクション中の新聞などというのは、世界中からやって来るファッション・ピープルを満足させるものでないといけないから、とにもかくにも、ニューヨークの旬の話題、そして、そんな人たちを喜ばすスポットなどがたくさん紹介されていて、これから来るぞというモノをチェックするには持ってこい!で、それによるとですね、この秋はどうも「和食」らしいのです。
記事は「しばらくぶりに、また和食が新しい!!」ってな、いいっぷり。この「しばらくぶり」というのは、きっと、和の創作料理でニューヨーカーを魅了したNOBUなどのレストラン以来の事、という意味だと思われます。確かにその時、好き嫌いは別にして、ニューヨークの和食シーンは進化したのですが、その後はといえば、少々、大人しかったかも。でも、いままた和食レストランがオープンラッシュだというのです。で、あるならば、行くしかない!
ということで、記事にある2軒のレストランを和食にはとことんうるさい友人、Aちゃんと一緒にチェックしてきました。彼女は「だし」にこだわる関西人。そして、星5つを満点とし、勝手に採点していただきました。以下Aちゃんのコメントと共にお楽しみください。
MATSURI
363 WEST 16 ST. (@9 AVE.) 212-243-6400
この秋オープンしたばかりのMARITIME HOTELのメインダイニング。店に入って、まず、びっくりするのはその広さ。1階にダイニング、2階にバーがあります。音楽はジャズやブルースが主流でお洒落な感じ。大小の提灯たちもインテリアに遊び心を加味しています。さて、席に案内され、座ったのはいいのですが、そのお洒落なサウンドが、ちょっと喧しい。A:「広い店は静かにしてしまうと、ほんと〜に、シ〜ンとなっちゃうから、こうなのかもね」。そして、オーダーしたのはシンプルにししとうの煮浸し($6)、エビとイカとタコの柚マリネ($8)。A:「ししとうは、もう少しやわらかいと最高。マリネは、お酢がききすぎ?おだしで割ったらいいのに」。寿司カウンターも立派なので、きっと自信があるのだろうと、これまたシンプルに鉄火巻きをオーダー。ところが、A:「あ〜ん、シャリがねっとりしてる〜〜〜!」ということで、A:「惜しいよ、ここ。ウエイトレスさんもいい感じだし、インテリアも日本には絶対にない感じで面白かったのに、味は日本人にはちょっと厳しいかな。でも、この面白さで、アメリカ人の友達を楽しませてあげられる」。ということで、お酒も100種類以上あるし、このアップスケール感の割には値段も高くないので、星2つ半いただきました。

SUMILE
154 WEST 13 ST. (BETWEEN 6 & 7 AVE.) 212-989-7699
和食屋さんだと思っていたら、全然違って、ここはフランス料理屋さん。でも、「和」の食材やアクセントをふんだんに取り入れています。シェフはUNION PACIFICとBOULEYというニューヨーカーがこよなく愛する名店で仕事をしてきた人。だから、まだオープンして1ヶ月ちょっとだというのに超満員です。小さいけれど、白を基調したエレガントなダイニングも実に居心地のいい空間に。さて、バーに座って、気軽にオーダーした一品は秋の味覚、松茸とロブスターの赤だし($14)。A:「う〜〜ん、なんとも微妙なお味・・・・。ここ、インテリアも素敵だし、雰囲気が抜群。だから、今度は赤だしを飲みに来るのではなく、本来のフランス料理をゆっくりと楽しみたいな」。和ではなく、フレンチです、としっかりと頭を切り替えて、もう一回訪れたいお店ということで、星3ついただきました。
さて、下記の2軒はこれからオープンするお店です。開店したら、ぜひ、自らの舌でチェックしてみてください。
GEISHA
33 EAST 61 ST. (BETWEEN MADISON & PARK AVE.) 212-813-1112
ZAGATがトップ・フレンチと絶賛するLE BERNARDINのシェフが手掛ける和&フレンチの店。ただ今、バーニーズ近くのタウンハウスを改造中。予約は取らず、気軽にバーなどでお食事を、というのがコンセプトだそうでインテリアにもかなりこだわっているらしいです。ただ、この「GEISHA」というネーミングが、日本人には、ちょっと、ヘン?
MEGU
62 THOMAS ST. (BETWEEN WEST BROADWAY & CHURCH ST.) 212-964-7777
このモダン和食と炙(あぶ)り焼きのお店は、日本で大成功をおさめているというレストランの仕掛け人、KOJI IMAIさんの初のニューヨーク進出店。バーラウンジ、寿司&炙り焼きバーの他に205席のダイニングがあり、しかも焼酎リストがあるというのが非常にエキサイティング。他のお店はみな外国人勢なので、この日本代表のニューフェイスがどこまで奮闘できるのか大いに期待したいところです。
さてさて、最後にもう1軒、記事とは別に、永年、イーストビレッジで地元の若者を中心に愛されて来たTAKAHACHI がトライベッカに新しい店をオープンしたので、そこにも行って来ました。
TAKAHACHI TRIBECA
145 DUANE ST. (BETWEEN WEST BROADWAY & CHURCH ST.) 212-571-1830
オーダーしたのは真鯛のウニ焼きと牡蠣フライの巻物。A:「この真鯛、おいしい!お寿司も変わってるけど、とってもきれいで、しかも、ぱりぱりしたこの食感がいい。焼き牡蠣にしてもおいしいかもね。とにかく、これは安心できる味よ。ひとつだけ注文をつけるなら、このシンプル過ぎるインテリア。せっかくトライベッカなんだから、もっと遊んでいい」。でも、やっぱりまっとうな日本の味には弱く、ランチもテイクアウトもOKということなので、星3つ、いただきました。
いま、ギフトにお箸(はし)をあげるのが流行ってるとかで、「和食」はもはやトレンド中のトレンド。そして、いろんな味、工夫、仕掛けがあって、また、進化して行きそうなのです。強く感じるのは、ここニューヨークの人々の「和」への憧れや想いが日本人同様に、いや、もしかしたらそれ以上に熱いのかもということ。
何はともあれ、日本の偉大な文化「食」がこんなふうにトレンドとして広がっていくなんて10年前には想像もつかなかったことだから、これは喜ばしい現象と呼ぶべきでしょう。ぜひ、このトレンド、体感してみてくださいね。「食わず嫌い」では、ソンするかもしれませんから。
画像右上:MATSURIが入っているMATITIME HOTELのエントランス
画像左上:MATSURIのエビとイカとタコの柚マリネ。大きめにカットされたシーフードはぷりぷりです。
画像右中:SUMILEのインテリアは、まさに「いまどき」
画像左中:赤だしのみそ汁もSUMILEのシェフにかかるとこんな風に
画像右下:改装中のビルにかかるGEISHAのオープン予告の看板は、なんとも、艶っぽい?
画像左下:小花をあしらったTAKAHACHI TRIBECAの牡蠣フライの巻きずし。ボリューム満点です
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