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海外情報満載のファッション誌などをたくさん読んでいる方はもうご存じかと思います。いまマンハッタンで一番注目されるエリア、ローワー・イーストサイドのことを。なんてったって「ホット!!」なのだそうです。日本の雑誌に限らず、地元メディアでもかなり取り上げられています。例えば「お買い物ガイド」。この種の記事では、もうこのエリアをはずすことができなくなりました・・・ということは、「各国いまどき報告」でも取り上げないわけにはいかない・・・・。
ところで、なぜこのエリアが最近になって俄然パワフルになってきたかというと、それは、「つい先日までニューヨークという街がとってもバブルだったから」という一言に尽きると思われます。例えば、若手デザイナーが「小さなブティックでも開きたいな」と思っても、有名お買い物ゾーン、ソーホーなどではそれは無理。家賃があまりにも高騰してしまったからです。いまやソーホーで生き残れるのは大手ブランドや資金力のある大型ショップのみ。そんな、なんとも厳しい現実があるのです。
ということで、「そんな大型店だらけのエリアはまっぴらだ!」とか「資本がなくてもアイデアがあるぞ!!」という人々が、家賃がまだ安いこのローワー・イーストサイドに小さなお城を構えたのです。これがこのエリアを熱くした原点。かつてのノリータやミート・マーケットのようなブームといってもいいのかもしれません。そして、こんな風に真新しいエリアが生まれ、育っていくという現象が実にニューヨークなんです。
だって、私がニューヨークに来たばかりの頃のローワー・イーストサイドには、かなりスリリングな空気が流れていました。中南米からの移民がここの主な住民達。そして、そこには「よそ者は、そう簡単に認めないよ」といわれているような緊張感がありました。治安もいまのように良くなかったので正直、軽い気持ちで近づくことができなかったのです。でもそれは、昔からしっかりとこの地に足をつけて生きてきた彼らのプライド。10数年前のニューヨークには、こんな「棲み分けの掟」のようなものが確かに存在していました。いまにして思えば、それもまた、ニューヨークだったな、と。
それで、久しぶりに歩いたローワー・イーストサイドでした。が、なぜあの頃ここを怖いと感じたのかと思うほど、街は変貌していました。人気レストランの大きなモダンな窓からはたくさんの人が楽しそうに食事をしている風景が見え、スタイリスト御用達のビンテージ・ショップにはとんがった服が所狭しと並べられています。雑貨を扱う店も多く、他のエリアに比べるととてもフレンドリーな価格。ちょっとお茶をしたり、ご機嫌なランチにありつけそうカフェなども激増していて、これがホットなローワー・イーストサイドなのね、と思わず納得。が、そんな中で昔ながらの洋服店やラテン・アメリカンな食堂が営業を続けています。だから、すべてが変わってしまったわけでもないのね、と
安心したり・・・・。
ニューヨークの歴史はマンハッタン島の南、つまりダウンタウンから始まりま
す。ウイリアムズバーグ・ブリッジの袂に広がるローワー・イーストサイドもダウンタウンの一部で、そのためにここにもたぐるべき歴史がたくさん詰まっています。例えば、ユダヤ人マフィアで国家的犯罪組織のドンだった人が禁酒法時代に通い詰めたといわれるバーが改装され、再オープンしていたりするのです。だから、もし、ここを歩くことがあれば新しいカフェやブティックにまじって、元気に働いている地元のおっちゃん、おばちゃんの笑顔を眺め、古(いにしえ)のマンハッタンを想いながら、最後にバーで一杯いただくという、駆け足で新旧ニューヨークを満喫できるプランなどいかがでしょうか?かなり乙だと思いますよ。
画像右上:スタイリスト達に愛されているビンテージ・ショップ『Foly+CorinnaはStanton』。 St.のLudlow St.と Essex St.の間にあります。
画像左上:パリの街角を思わせる洒落たカフェ『Orchard St. & Stanton St.』も。週末のブランチにいかが?
画像右下:ちょっと過激(?)なグラフィティだってありますよ。
画像左下:『Local138』(Ludlow St.のRivingtonとStantonの間)ではイギリス系のビ-ルをいただけます。個人的にとっても気に入っている、実に気さくなバーです。
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