|
いま、ニューヨーカーは編み物に夢中です。・・・という事実に気づかされる出来事が、最近2つ起こりました。ひとつはスタバで、いつものようにコーヒーをすすっていた時、突然、目の前に現れたのです、編み物をする女性が!何とも優雅にセーターを編む彼女・・・・これには正直ビックリしました。だって、スタバで編み物よ!見たことある?しかも最近、誰か、編み物した??
が、もうひとつの出来事にもっと驚きました。ユニオン・スクエアーで行われた「ニット・アウト/KNIT-OUT」というイベントが、予想以上の盛り上がりを見せていたからです。このイベントはその名の通り、「ニット=編み物」の良さをもっとたくさんの人に知ってもらおうと企画され、お店のプロモーションのほか、人気編み物作家に会えるコーナー、青空ニット・ファッションショーなどで人々を楽しませていました。長蛇の列の先には無料レッスンのセクションがあり、皆さんの表情は真剣そのもの。
昨年(2002年)の夏、ソーホーに「purl」という毛糸屋さんをオープンしたジョリーさんは言います。「長い間スタイリストをしていて、いつか自分でお店をやろうと思っていたの。でも、いざ始めようと思ったら景気が悪くなって、それでいろいろ調べ始めたの。そうしたら、編み物がブームになりつつあると知って、これだ!と思ったの」と。その理由は、「編み物は、癒しになるから」。
ジョリーさんは1年程前、ある雑誌で「編み物ヨガ」という記事を読んだそうです。それによると編み物の一番の効能は心を「無」にすることで、それがヨガのような癒しをもたらすというのです。しかも、作品はどんどん形になり、はっきりとその成果を見られるので「楽しさ」を実感しやすく、最後には「達成感」も手に入ると。つまり、編み物には一石二鳥以上の効果があるというのです。
そういえば、「ニット・アウト」で出会った女性もこんなことをいっていました。
「私、ファイナンシャル系の仕事をしているんだけど、毎日とってもストレスフルなの。でも、編み物がそれを癒してくれる。だって、自分でも気づかない間にリラックスしているんだもの。やり出すと楽しくて4,5時間はすぐに過ぎてしまうし。これって、まさに編み物セラピーよね。いま着ているこのカーディガンは私の初めてのかぎ針の作品。棒編も始めたから、今日はいろいろと質問しに来たの」。
そして、それに答える編み物歴40年の先生もこう言います。「ここ数年、こうした若い人たちが編み物を始めるケースが増えているの。マンハッタンの毛糸屋さんも2年で2倍になったと聞いているし」。そんな毛糸屋さんのひとつが「purl」。小さいながらも元スタイリストらしいこのお店では、週に数回、編み物教室も開いています。
というわけで、皆さんにすっかり感化され、私はいま、高校のとき以来のマフラー作りにチャレンジしています。その本音は・・・・「私も癒された〜い」!!が、もし私と同じような理由で編み物を始める方がいらっしゃったら、ちょっとご忠告。上手な方はいいのですが、下手な方は癒されるまでの努力が必要です。というのも、技術不足にも関わらず裏3目、表3目という高度(?)なゴム編みに挑戦している私は、目を落とさないか?間違っちゃないか?と気が張って、癒されるどころではないのです。肩は凝るわ、首は痛いわで、もう大変!「肩もんでー」と家族に迷惑をかけつつ前進する毎日なのです。「努力を怠るヤツに癒しなし」。ということで、はやく上手になりましょう!
でも、編み物って、それでもやっぱりハマります。大体、余計なお金も場所もいらないから経済的。しかも、のんびり、ゆったりな感じでしょ。あなたの午後のひとときに、ホント、お勧めしちゃいます。戦争やら不景気やらで、何かと暗いこのご時世。だからこそ、ブームは「お家で癒し系」の編み物だった・・・・そう、強気のニューヨーカーも、本当は「癒されたい」わけなのです。
purl
137 Sullivan Street(bet. Houston & Prince)
Phone: 212-420-8796
http://www.purlsoho.com/
画像右上:ソーホーにあるジョリーさんのお店「purl」。ドアに刻まれたpurlの文字(裏編み、という意味です)。小さなお店だけど、色とりどりの毛糸がいっぽい!
画像左上:編み物を習っている生徒さんの手。「まだまだ上手にできなくて・・・でもガンバルわ!」
画像右下、左下:元スタイリスト、ジョリーさんのセンスがきらりと光るディスプレー。このかわいらしさにひかれて、店内に足を運ぶお客さんも多いはず!セール商品もお洒落です。
|