|
「入場料17ドル、18歳未満お断り」これ、どこに入るときの条件だと思います?ヘンなこと考えていいですよ。だって、ヘンなんですから。正解は美術館。
ところが美術館は美術館でも、「THE MUSEUM OF SEX /セックス美術館」!だから、10月にオープンしたばかりで、賛否両論で、とにかくいま何かと話題の、このニューヨークの最も新しい美術館を家族で楽しむわけにはいかないのです。いやいや、実に残念です・・・・お子さまたち、早く大人になってね!
とはいえ、「性」といういままで誰も手を付けなかった壮大なテーマを扱うのですから、真面目にやってます。だから展示は、その古い歴史を勉強するコーナーからスタートします。事実私は、19世紀の売春婦のガイドブックに釘付けになり、ショーガールたちの手作りの衣装にうっとりし、昔、缶入りで売られていたというコンドームのその缶のコレクションに目を奪われてしまいました。館内のみなさんもそれぞれに古い書物に真剣に見入ったり、歓声を上げたりしています。しかも老若男女を問いません。さすが人類共通のテーマ、「セックス」!!これは確かに美術館の思惑通りの楽しいお勉強です。
が、ここで満足していてはいけません。過激度アップの展示がその奥に続き、内容もゲイ、レズビアン、SM、そしてポルノグラフィなどに変わっていきます。が、これもあくまでもお勉強、お勉強・・・・あれ?人だかり・・・・それは70年代ポルノ映画を映している刺激的なモニター前・・・・うん、みんな人の子、「性」への興味と不埒な気分ってやっぱりイコールですよね。
そのため厳格なカソリック教会から非難を浴びたり、一流誌エッセイストから「セックスを美術館で扱うこと自体が愚か。内容も退屈で稚拙。これは、他のまともな『美術館』の存在を傷つける行為」との厳しいお言葉をいただいたりで大変です。
が、実にいいですね。最初から万人受けしないとわかっていたチャレンジャーの「物事、平坦では面白くない、非難も批判もドンとこい!」という強いメッセージを感じます。伝えられるところによると、ここの創設者、96年まではいわゆるドットコム・ガイだったそうで、自分のソフトウエア会社を売った利益でこれをオープンさせました。しかし彼は、自分はタダのドットコム・ガイではないとも主張。なぜなら彼はアート・ヒストリーの学位を持っているから。だからこそ「性」をアート・ヒストリー的にアカデミックに扱うのです。
いやいや、参りましたね、彼はアートがわかるサクセス・ガイだったんですね。しかも、この強気な自己主張「俺はタダ者ではない」が素敵!17ドルという入場料も挑発的だし。きっと、リピーター確保用の今後の企画にかなり自信があるんでしょうね。
だから、真剣に学ぶためであろうと、興味本位だろうと、そんなことはどうでもいいので、まずは1度足を運んでみてください。但し、個人的には2度目はどうかな?と思っています。1人で何回も行けるところではありませんからね・・・・あ、そうか、カップルで行くという手がありましたね・・・・機会があれば、是非、挑戦してみたいと思います。
THE MUSEUM OF SEX
233 Fifth Avenue (27th St.)
http://www.museumofsex.com/
画像右上:
年代物のSMグッズもこんな風に展示されると、アカデミックかつファッショナブルにみえるから不思議です。意外に(?)女性の入場者も多く、
中年以上とお見受けするカップルも真剣に展示物に見入っていました。
画像左上:
1900年初頭のコーラスガールの衣装。お腹のあたりをハートしていたところなど、実に興味深い事実です。
画像右下:
1940〜50年代のショーガールたちの衣装はカスタムメイド。このディテールの美しさにほれぼれします。いまでも着られそう!
画像左下:
昔からこういう人がいたんですね。モニター内、見た目は女性ですが、実は元GIの男性!!1953年当時のことです。
|