ブラジル人が愛してやまない果物、グアバ。生産者である日系二世のご兄弟を訪ねてサンパウロから車で2時間、のどかなヴァリンニョス市に到着しました。クセ・ヨシノブさんと兄ヒロシさんのご両親は、戦前ブラジルに移住。ヨシノブさんは8人兄弟の末っ子としてブラジルで生まれました。1977年、結婚を機会に、野菜作りからグアバに転作。現在、兄ヒロシさん、親戚、4人の従業員と共に切り盛りしています。ヨシノブさんが作る赤くて大きなグアバは、ヴァリンニョス市の品質コンテストで11年連続チャンピオンに輝いています。 ![]() 作業が一段落。家族、親戚揃っての賑やかな昼食に大量のグアバが登場。グアバ果汁にレモン汁を少々と、砂糖をちょっと多めに。少し水を足して混ぜれば、きれいなピンク色に。日本で飲むものとは段違いの美味しいグアバジュースです。テーブルには炊飯ジャーが。献立は、牛肉ステーキ、フェイジョアーダ、肉じゃが、漬物、サラダ。まさかブラジルの食卓で、肉じゃがや漬物を見かけるとは。フェイジョアーダは肉と黒豆を煮込んだ「ブラジルの国民食」と呼ばれる料理ですが、どこよりもクセさん宅でいただいたものが美味しかった! ![]() 「ちゃんと育てないと、実らないよ」というクセ・ヨシノブさんの何気ない一言が深く心に響きました。「こういう田舎暮らしが好きなんだ。ここで果物を栽培するのが私の人生だよ」とも語ってくれました。ブラジル生まれで日本を知らない、けれど日本人としての誇りと繊細さを武器にグアバを栽培するヨシノブさん。サンパウロの台所「セアジェスピ中央市場」で最も愛されている果物、グアバ。もしもそれを食べて、どこか懐かしくて温かい気持になったとしたら、それはまぎれもなくクセさん兄弟からの贈り物です。 |