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ブラジル サンパウロ「ヘプブリカ民芸品市場」

ヘプブリカ民芸品市場で出会った、レニッタ・ウィタッケルさんの「砂絵アート」を見学するため、サンパウロの市街地を出発しました。車で1時間半、アチバイア市にあるレニッタさんの自宅兼工房に到着です。ブラジルの民芸品として名高い「砂絵アート」ですが、牛乳瓶などのなかにさまざまな色の砂で風景などを描くものです。もともと海岸線が広がる東北部地方の民芸品で、レニッタさんが使う砂もそこのものです。2005年にご主人は他界、長女は結婚し、現在は障害を持つ長男サンクレールさんと暮らしています。

午後1時。キッチンでは、従姉妹のマリアさんが、お米料理を作っています。あらかじめ和えておいた豆と干し肉にスープを入れて煮込みます。少し経ったら、ここでインディカ米が登場。煮汁がなくなってきたらココナッツミルク、チーズを大量に加え、そして香菜も入れます。出来上がったのは伝統料理、バイオン・デ・ドイス。蓋を開けた瞬間、チーズの香りが漂います。ドリアのような、リゾットのような…。とにかくクリーミーでボリュームたっぷり。鍋から取り分けて、ハフハフいいながらいただくのが家族の風景だとか。

以前、レニッタさんは美容サロンを経営していました。趣味だった砂絵アートを本格的にはじめたのは20年前。気が付いたら、こちらが本職になっていたとか。「とても繊細で根気がいる仕事よ。急がずゆっくりと丁寧なことが大事なの。この仕事は世間のことを忘れさせてくれるくらい、とって心が安まる仕事なのよ。私は『仕事をしながら死にたい』と神様にお願いしているわ」。そう、あっけらかんと語ったレニッタさん。ふわっと明るい笑顔が輝いていて、とても印象に残りました。天職に恵まれたアーティストは、生涯、現役ですよね!


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