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| オランダの象徴の一つ木靴 |
一年で温度差が激しいオランダ |
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東はドイツ、南はベルギーにフランス、西は海を隔ててイギリス、そして北は北海に囲まれた国オランダ。緯度は北海道よりもさらに北の樺太辺りとほぼ同じのため、一年の温度差と日照時間に大きな差があります。春、4月頃から観光シーズンが始まり、気候が徐々に暖かくなっていきます。湿度が高くなく夏は心地よい暑さで、気持ちが良く、日光浴に最適です。夜も10時頃まで明るく、観光やサイクリングを楽しめます。秋から冬にかけては一日の温度差が厳しく日没も早くなります。あまりの寒さに運河は氷ついてしまいますが、子供たちが遊べる格好のスケート場になります。
オランダの公用語はオランダ語ですが、英語も話せます。小学生の頃からの英会話の教育や、英語放送のテレビ番組も多いので自然と身に付いていきます。日本との時差は8時間遅れ(日本が正午12時の場合は、オランダは朝4時)。3月の最終日曜から10月の最終日曜まではサマータイムで7時間遅れとなります。紙幣はユーロを使用し、1ユーロは約134円(2003年4月1日現在)。オランダ国旗は、1648年にスペインから独立した時の独立運動に使用された3色旗が基本です。赤は独立の戦いに挑んだ国民の勇気を、白は神の永遠の祝福を願う信仰心を、青は祖国への忠誠心を象徴しています。
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| 近代化の進んだロッテルダム |
世界初の歩行者天国ライバーン |
世界遺産に指定されている キンデルダイク |
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建築家ピート・ブロムによって設計 されたアパート、キュービックハウス |
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今回取材したのは人口約75万でオランダ第2の都市ロッテルダム。オランダ国内で最も近代化が進んだ都市とされています。
第二次世界大戦で街は戦禍で壊滅的なダメージを受けたのですが、何もない焼け野原の状態から新しい都市計画を計画し実行した結果、ヨーロッパ最大の貿易港ユーロポートや近代的な建築物が次々と生まれました。高さ約185メートルもあるユーロマストからは、発展したロッテルダム市街を見おろせ、その眺めは正に絶景の一言です。街の中心地には世界初の歩行者天国ラインバーンがあります。
都市化が進んだロッテルダムから南に20km程離れたにキンデルダイク村のはずれに、世界遺産(1997年12月登録)があります。1740年頃、灌漑設備用として運河沿いにつくられた19基の風車がそれです。ちなみに、キンデルダイクとは「子供の堤防」という意味で、1421年の洪水の際、水の引いた後、堤防にゆりかごが載っていたことに由来しているそうです。広々とした草原に写る風車の景色が、人気の観光スポットとなっています。
芸術関係では、レンブラントの、愛息を描いた「タイタス」や、ブリューゲルの「バベルの塔」などの傑作を集めたボイマンス・ファン・ベーニンゲン博物館が有名です。ほかには建築家ピート・ブロムによって設計されたアパート、キュービックハウスがあります。この立方体の形をしたアパートは、少々住むには不便なようで空き部屋が幾つかありました。
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白いテントの下には 約450もの店が連なる |
栄養たっぷりの野菜 |
kaasと書かれているチーズ |
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キュービックハウスの前のビンネンロッテ通り、ここに延々500メートルに渡り日用品や食料品を扱う約450もの店舗が並ぶ、オランダ最大のシティーセンターマーケットがあります。毎週2回開催されるのですが、午後を過ぎると、マーケット近くにあるBlaak駅から多くの人達が買い物にやってきます。
海沿いにあるロッテルダム近郊から水揚げされた魚介類が並ぶ店先では、店員さんの威勢の良い掛け声と共にサケ、エビ、イカなどが売られています。「魚介類はすべてその日のうちに届くから新鮮そのものだよ」と買い物したお客さんも満足そうでした。八百屋では真っ赤に熟れたトマトとふっくらしたナスが1キロ1.25ユーロ(約168円)、栄養たっぷりのリンゴは2キロで1ユーロ(約134円)。他にもブドウ、レモン、キュウイなどが売られています。
kaas(カース)と書かれた文字が並ぶチーズ屋さん。カースはオランダ語でチーズを意味します。お店の人気は、ロッテルダム近くにあるゴーダ村で作られたゴーダチーズ。円盤形をしたチーズは、黄色のワックスが表皮に塗ってあり、中は小さい気孔があります。熟成期間は3ヶ月以上だそうです。「オランダの家庭でチーズを置いていない人は、オランダ人じゃないよ」とは店員さんの話。
骨董品屋にはオランダらしい風車などが描かれた絵皿や、木靴の形をした入れ物などや60年代を彷彿とさせる個性的なお店の看板などが売られていました。またこの日が出店初日の洋服屋さんは、トラや龍の絵柄がお洒落な!?中国風シャツを5ユーロ(約670円)で売っていました。「今日が初日だから、お客さんが買ってくれるかどうか、半信半疑だよ」と少々緊張気味に話してくれました。
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| オランダらしい骨董品が並ぶ |
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| 賑わうシティセンターマーケット |
お客の注文を聞く ハンス・ハイツさん(35歳) |
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市場の中でも目を引くのが、色鮮やかな生花店です。世界最大の花卉輸出国の名に恥じない、質の良さです。十代の時から自分の店を構えるハンス・ハイツさん(35)は、白・ピンク・赤などのチューリップやバラを取り扱っています。お客が引っ切りなしにやって来て、きれいな花束を買っていきます。常連客も「オランダ人にとって花は生活に不可欠なものなの、ここは駅からも近くて便利だし、何よりも彼(ハンスさん)は気前がいいしね」と。
ハンスさんは生花を競りで購入して、シティーセンターマーケットで売ってると教えてくれたので、翌日競りの行われている生花市場に同行させていただくこととなりました。 |
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| 競りに集まった買い取り業者 |
オランダでは値段が徐々に 下がっていく |
この日に取引された生花 |
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翌朝、取材スタッフが到着したのは、年間200万ユーロ(約2億6800万円)の利益を出しているという世界最大規模の生花中央市場フローラ・ホランドです。栽培業者が競売にかけた生花を、買い取り業者が競り落としていきます。競売方法は、オランダでは一般的な方式とされている、値段が高い方から徐々に下がっていく方式です。
ベルトコンベアーの上を次々と生花が流れ、それを買い取り業者は競売用の時計を見ながら、他人に競り落とされる前にスイッチを押せば競り落とせます。競り落とした生花は、あらかじめ登録してあった自分の番号のカートに置かれます。後はカートに積まれた生花を自分のトラックに積み込むだけです。そこから生花は、オランダ国内や世界中にすばやく輸出されていきます。 |
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| 購入した生花の質を確かめる |
子供たちを見守る |
ハンス夫婦 |
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インタビューにて語ってくれた ハンスさん |
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取材当日、ハンスさんは注意深く競りの成り行きを見て生花を購入していました。特に問題もなく買い付けをした後、トラックに生花を積みながら、同業者と生花の今後の値段や質などの情報交換をしていました。「今、シティーセンターマーケットの生花店は売り上げが減り、お店が徐々に少なくなってきてるから、花の流行や値段には気をつけなきゃいけないんだ」と真剣な眼差しで語ってくれました。
荷物を倉庫に保管し自宅に戻ると、ハンスさんを家族が温かく迎えてくれます。仕事中の大声を張りあげていたハンスさんとは違い、にこやかな笑顔で子供たちとくつろいでいました。ハンスさんは幼い頃から花屋を営んでいた両親の影響で、興味を持ち始めていきました。
一時期は絵の道へ進もうかと迷った時期もあるそうですが、15歳の時に学校中で悪ふざけが過ぎたため退学となり、マーケットで働く決心をしました。今でも悪ふざけは好きなようで、2年前には近所中であまりに大きな花火を打ち上げて問題となり、警察に捕まったそうです。
しかしハンスさんは、「捕まった時には子供たちも味方してくれたし、警察官が友達だったからたいした問題じゃなかったよ」と、新聞に載った自分の記事を自慢げにスタッフに見せてくれました。約20年近くマーケットで働いているので、これからも生花店を続けていきたいと語ってくれたハンスさん。屈託ない笑顔で今日も、シティセンターマーケットで大声を張り上げ頑張っていることでしょう。 |
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