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チューリップに木靴、運河に風車と言えばオランダ。列強国に囲まれた小国家であったため、多くの国に支配されてきましたが、80年間続いたオランダ独立戦争の末、1648年にスペインから独立しオランダ共和国となりました。その後、目覚しい経済成長と共に東インド会社を設立、商業・文化共に繁栄していきます。
しかし、植民地戦争が勃発するとナポレオンによりフランス帝国に併合されてしまいます。ナポレオンの失脚後の1813年にはオランダ王国として建国し、1839年にはベルギー、1867年にはルクセンブルクがそれぞれ分離独立し、現在のオランダとなります。
オランダは議会制度を持つ立憲君主国で、政府は女王と内閣によって構成されています。皇室の居城や国会議事堂、政府機関などはハーグに集まっていますが、首都は今回訪れたアムステルダムです。九州の国土面積と人口とほぼ同じで、国土面積は約4万1900平方キロメートル、人口は1560万人です。
オランダの公用語はオランダ語ですが、英語も話せます。小学生の頃からの英会話の教育や、英語放送のテレビ番組も多いので自然と身に付いていきます。貨幣はユーロを使用し、1ユーロは約134円(2003年4月1日現在)。日本との時差は8時間遅れ(日本が正午12時の場合は、オランダは朝4時)。3月の最終日曜から10月の最終日曜まではサマータイムで7時間遅れとなります。
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首都アムステルダムにある スキポール空港 |
東京駅のモデルとなった アムステルダム中央駅 |
アンネ・フランクの家近くにある アンネの銅像 |
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オランダにはロッテルダム、アイントホーフェン、マーストリヒト、エンスヘデに空港がありますが、国のメインゲートといえるのはアムステルダムにあるスキポール空港です。ヨーロッパにある国際空港の中で、第4位の利用者を誇るスキポール空港は、首都アムステルダムの南西に位置します。空港の名前の由来は「スキ」が船、「ポール」は地獄を意味し、翻訳すると「船の墓場」または「航海の難所」となります。元々は北海のあった場所を埋め立てして建設したことからついた不気味な名前ですが、利用者の利便性、最新施設を揃えた空港とヨーロッパで高い評価を受けています。
空港から鉄道で20分の場所には、東京駅のモデルとなったアムステルダム中央駅があります。アムステルダムはこの駅を中心に、165本の運河と1292の橋が周りを囲んでいます。ちなみに東京駅の八重洲(やえす)口は、オランダ人乗組員ヤン・ヨーステンの名に由来しています。
アムステルダムには美術館や博物館が60以上もあります。アムステルダム中央駅と同じくカイベルスの設計によるネオ・クラシック調の国立博物館、それとは対象的にモダンな外観なのはゴッホの美術館。またゲリット・リートフェルドが設計し1973年にオープンし、アンネ・フランク一家がナチスから隠れ住み2年間を過ごした「アンネ・フランクの家」は博物館としてアンネの日記などが公開され数多くの観光客が訪れます。
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| 多くの人がマルクト(市場)を訪れる |
青々と茂っているパセリ |
1本5ユーロ(約670円)で売られていた 手巻き寿司 |
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独創的な建築物のあるアムステルダムでは、瀟洒(しょうしゃ)なカフェや家々が軒を連ねています。市内の北西部にあるヨルダン地区には、17世紀に建てられた町並みが当時の面影を色濃く残しています。この地区の中心地には北教会があり、ノールデルマルクト広場には1627年頃からマルクト(市場)が開かれています。ノールデルマルクトは、有機農法で作られた食品が並ぶオランダでは数少ない市ので、各地から人々が訪れ賑わいを見せています。
自宅の庭で有機栽培した野菜を売るお店を見つけました。パセリやコリアンダーにルッコラを取り扱っていて、「自分の家でパセリなどを栽培し、それを皆さんに喜んで食べてもらうのは嬉しい」との事。
現地では日本食が健康的と認識されているようで、いくつかの日本食や食材がありました。日本人の友人に教えてもらったという巻き寿司は、中身にキュウリ、ニンジン、ナッツ、梅干しが入ったものを海苔で巻いてた物です。1本5ユーロ(約670円)で、現地の人に合うようご飯は日本と比べて多少パサパサしています。店の隣には1年前から市場に出店しているお店がありました。150センチ位のとても長いワカメが100グラム3.6ユーロ(約482円)から売られていて、食べ方はサラダに入れるか、パンに挟むそうです。「昔は日本食の食材は誰も知らなかったけど、徐々にオランダ人の間で広まりつつあるわよ」とは店員さんの話。
キノコを扱うお店には、日本のナメコとエノキもありました。独特な日本語の発音が、お客に健康で新鮮なイメージを与えるようです。ちなみに、サラダに入れて食べるそうです。
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| ナメコとエノキを売っていた店の主人 |
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国民一人あたりのチーズ消費量が 16キロを越えるオランダ |
カラフルな鏡 |
パンに目玉焼きとハム、トマト、 チーズが乗ったアルシィ・マイタ |
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国民一人あたりのチーズ消費量が年間16キロを越えるといわれるオランダでは、チーズをスーパーや街中で必ず目にしますが、ノールデルマルクトも例外ではありません。種類豊富にオランダ名物のチーズがずらりと揃います。ヤギのチーズが人気で、製造工程でヤギ乳の温度や濃度によって味の差がでるそうです。
ファッショナブルな古着や、年代物の骨董品などここでしか手に入らない品もあります。安値から高価な物、値段のついていない場合には、店員さんと値段交渉をします。値段は気持ち安くなるといったところでしょうか。
市場の付近には軽食を取れるカフェがあり、パンに目玉焼きとハム、トマト、チーズをたっぷりのせたアルシィ・マイタが人気です。値段は6.25ユーロ(約838円)で手軽に取れるランチの一つとされています。 |
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蜂蜜店を営む アーチャン・ソンネルベルグさん(46歳) |
ブレンドされた蜂蜜 |
お客に蜂蜜の説明をする |
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自然の健康食品として代表的な蜂蜜もあります。4年前頃からお店を始めたアーチャン・ソンネルベルグさん(46歳)は、自ら仕入れした蜂蜜を店先に並べます。種類の違う蜂蜜同士をブレンドして、約30種類ほど揃えてあります。この日は、ほとんどお店の客足は絶えることはありませんでした。「ウチでは年間に約1万5千キロも蜂蜜が売れるからね」とのこと。健康と美容に良いと言われる蜂蜜に興味を持ったスタッフは、アーチャンさんの自宅を拝見させていただくこととなりました。
市場から南方へ車で約15分のスノートン地区という場所に、アーチャンさんは住んでいます。元々は小さな病院だった場所を、少々部屋の形を作り変えて作業場としました。オランダの住居にしては部屋は多少小さめですが、その分作業に没頭できる環境にあるようです。
取材した日にはあらかじめブレンドした蜂蜜の入った大きな物から、売り物のビンに蜂蜜を入れていきます。ビンのサイズは小(250グラム)、中(450グラム)、大(800グラム)と3種類あり、それぞれのサイズに合った量を測りビンに入ります。
たっぷりと入った蜂蜜のビンにバーコードの入ったラベルを貼り付ければできあがり。不純物などが入り混じっていたり、賞味期限などで何か問題があった場合には、バーコードで蜂蜜を取り寄せた場所や時期などの詳細が分かるようになっています。 |
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| ビン詰めの作業を行う |
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| 二人で蜂蜜の出来具合を見る |
取材費に作った蜂蜜 |
インタビューにて |
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ビン詰めの作業が終わるとアーチャンさんは、知り合いのエイベルト・ヤンセンさん(61歳)の自宅へ行きました。エイベルトさんは、自宅で蜂蜜を飼育しています。ハチの住んでいる箱は10箱あり、1箱には約8千匹のハチがいて、ピークの夏時には約5万匹もの数に増えます。1年間で1箱あたり45キロの蜂蜜がとれるそうです。作業の合間には談笑しながら、ゆったりとハチのいる箱を眺めていました。
アーチャンさんは、以前は従業員として人の下で働き、八百屋やアロマセラピーの仕事についていましたが、いつかは自分のお店を持とうと考え、マルクト(市場)で上手く商売する術を身に付けていったそうです。ある時から種類豊富な蜂蜜に興味を持つようになり、マルクトにある蜂蜜屋さんが引退したのを知り、自分のお店をオープンさせました。
マルクトで働いてた経験が活きて、初めから商売はほぼ順調にいったそうです。市場で働くのは毎日いろいろな人達と出会い、話し、知識を得られる場だし、何よりも私生活でプライベートな時間を十分にとれる事が良いと語ってくれました。自由を尊重するオランダの暮らしで、誰にも思いつかないような蜂蜜のブレンドを発見して欲しいと思います。 |
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