|
 |
 |
|
| 建国80周年を迎えたトルコ共和国 |
人口は日本の約半分で、 国土面積は日本の約2倍のトルコ |
|
|
日本の明治維新を研究してきた時代があるくらい親日家の多い国トルコ共和国。2000年に日本とトルコの政府により結ばれた「日本・トルコ共同行動計画」で、2003年をトルコ共和国建国80周年を記念した「日本におけるトルコ年」としました。日本の各地では民族舞踊ショーや芸術、料理などの文化紹介が行われています。
トルコ共和国は1923年にトルコの父と呼ばれる共和国初代大統領のムスタファ・ケマルが、「内に平和、外に平和」をスローガンに建国しトルコ共和国が誕生しました。 トルコ国旗は通称「新月旗」とも呼ばれ、救国の伝説からとられた三日月、星は民族の進歩と国家の独立を象徴し、赤色はオスマン朝の色とされています。
人口は日本の約半分の約6,600万人です。逆に国土面積は日本の約2倍の81万4580平方キロメートルです。そのうちトルコ人は約86パーセント、クルド人は約10パーセント、その他にアルメニア人などが住んでいます。公用語はトルコ語で紙幣はトルコリラを使用し、1円は約1万3590リラ(2003年3月1日現在)。時差はマイナス7時間、日本が深夜0時の場合、トルコは前日の夕方5時となります。1時間早くなる夏時間が、3月4週目の日曜日から9月4週目の日曜日までです。
トルコ国内は日本に比べ所得格差が激しく物価に差があります。例えば、東部のネムルットダーと西部のイスタンブールでは、イスタンブールの方がトイレチップや宿泊費は倍以上もするといわれています。
|
|
|
 |
 |
 |
| 地中海沿いにある都市アンタルヤ |
アンタルヤは開放的な雰囲気が 魅力のリゾート都市 |
観光船が多い港 |
|
|
 |
| ドゥデンの滝 |
|
トルコの西側はギリシアとブルガリア、東側はグルジア、イラン、イラク、シリアなどの国々が隣接し、北には黒海、南には地中海があります。そんな地中海沿いにある都市がアンタルヤです。
ペルガモン王朝時代の紀元前188年にアッタロス2世が築き上げ、その名前にちなんでアッタリアと呼ばれ、現在のアンタルヤとなったと言われています。アンタルヤは、温暖な気候に澄み切った空に美しい海と開放的な雰囲気が魅力のリゾート都市です。
保養地としての知名度はトルコ国内に限られていたのですが、ヨーロッパで有名になった現在では、海外から観光客が多数訪れるようになり、ホテルが次々と建設されています。地中海に面しているアンタルヤには幾つかのビーチがあり、浜辺には高級マンションやホテルが立ち並んでいます。港では観光船がひっきりなしに出入りし、観光客などが余暇を楽しんでいます。城壁が残る旧市街は、小さな民宿や民芸品店があります。
街の中心にはイヴリ・ミナーレと呼ばれる先が尖った鉛筆型の塔が立ち、その周りにはウシュクラーク通りなどの大通りが人々で賑わいをみせています。現地の方のお勧め観光スポットは、ドゥデンの滝と呼ばれる観光スポットです。川の水が一箇所に集まり、それが滝となって海へ流れていきます。港から船で約30分の場所にあり、眺めは圧巻の一言で、轟々と流れる水の凄まじさは見るものを圧倒します。
|
|
|
 |
 |
 |
十字路の道路にある メルテム木曜市場 |
メルテム市場通り |
商品の目利きをするお客 |
|
|
農産物をほとんど自給自足で賄える農業大国トルコ。人々は市場へ農作物などを買いにやってきます。ここアンタルヤでメルテム市の住宅街にいつの頃から商売人が集まるようになり、現在では木曜日に約800店舗の店が露店を連れています。十字路の道路にある市場は、住民には欠かせない野菜や果物など農作物を中心に取り扱っています。
市場の特徴として、値段はキロ単位で表示されていて、お店の売り物は並びきらないほど大量に揃えてあります。各店ともジャガイモだったらジャガイモだけと1種類のみを扱っています。アンタルヤ郊外のフェニキエ市で取れたオレンジがありました。ふっくらとしたオレンジは、1キロ100万リラ(約74円/以下kg表示)で甘みをたっぷり含んでいるそうです。他にもヘタまで真っ赤に熟れているトマトや、青々としたキャベツに新鮮なキュウリにナスと、どれもみずみずしく栄養満点です。
トルコ料理の前菜で使われる葡萄の葉も売られています。食べると少々酸味があります。羊の肉を串焼にしたシシカバブは1本150万リラ(約110円)、トロリと脂が乗り切っていて食欲を掻き立てられます。
保存が利く干し物も多く扱われ、長く束ねた干しイチヂクに干しピーマン、干しナスなどがありました。見た目はあまり良いとはいえませんが、日本人にも馴染みやすい味付けです。イズミール産のソーセージは1本150万リラ(約110円)からで、甘いのが特徴だそうです。
|
 |
| フェニキエ産のオレンジ |
|
|
|
 |
 |
 |
| 串焼料理シシカバブ |
自慢の魚を見せてくれた |
市場へは出店初日のテント屋 |
|
|
 |
| ボリュームたっぷりの昼食 |
|
料理のペーストに使用する真っ赤な赤ピーマン300万リラ(約221円/kg)。現地ではサラダによく入っている赤カブも売られていました。
魚介類も豊富で、地中海で捕れた新鮮な魚をが並んでいます。人気はイワシやスズキ、イシダイだそうです。
取材に訪れた日が市場で出店初日だったテント屋では、4人用のテントが1億5000万リラ(約1万1,038円)で売られていました。「今日は既に3つ売れたから予想以上の売れ行きだよ。3月の今の時期から夏にかけてはキャンプシーズンだからさらに期待できるね(取材時期が3月)。これからもメルテム市場で出店していこうと思うよ」と嬉しそうでした。
市場からちょっと足を伸ばすと、レストランがあり昼食を取れます。お皿いっぱいに盛られているマントゥという蒸し餃子の一種は、1皿350万リラ(約258円)。18枚のパン生地をクレープ状に重ね焼きしたのがボレッキ(トルコ風春巻き)で、中に挽肉が入ったクイマルボレッキやチーズ入りのペイニールレボレッキなどの種類があります。それぞれ1皿200万リラ(約148円)です。 |
|
|
 |
 |
|
パセリとルッコラを売る メヴリュット・オズテュルクさん(49歳) |
繁盛しているメヴリュットさんのお店 |
|
|
夕方になると、どこからかリヤカーを引っ張って市場に来た一人の男性がいました。パセリとルッコラ(アブラナ科の野菜で見た目はホウレン草に似ている)を売るメヴリュット・オズテュルクさん(49歳)でした。長くてクルリとしたヒゲが特徴です。籠に300束以上入ったパセリとルッコラは、ドンドン売れていきます。「メヴリュットの持ってくるパセリは美味しくて新鮮だよ」とは常連客の話。
日本のパセリは葉が縮れていて、料理の飾りとされていますが、トルコのパセリは真っ直ぐに伸びたパセリで、サラダなど料理に入れて食べるそうです。値段はパセリとルッコラとも3束50万ルピア(約37円)ですが、時間が経ち残り数が少なくなってくると1束サービスしてくれます。メヴリュットさんに興味を持ったスタッフは、翌日メヴリュットさんのパセリ畑を取材させていただくこととなりました。 |
|
|
 |
 |
 |
| パセリ畑 |
妻のファトマさんと一緒に仕事 |
川の水を使い洗う |
|
|
 |
| メヴリュットさんに質問するスタッフ |
|
メヴリュットさんは、アンタルヤのクルジャーミヤール地区という市場から車で約40分離れた場所に住んでおりました。1500万平方メートルの敷地に4つの畑を所有しています。
取材当日は妻のファトマさんと一緒に仕事をしていました。畑作業はまず土を耕運機で耕してから、パラパラと満遍なく種を蒔いていきます。パセリやルッコラは消毒、水蒔き、雑草取りなどを行いながら、大体55日後に収穫できます。作業は奥さんと談笑しながら、のんびりしています。アンタルヤの気候は暖かく、水もミネラルを多く含んでいるので、育ちが良いのだそうです。メヴリュットさんが作る自慢の農作物は、農薬を一切使用していないのだそうです。
普段は朝7時に起床し、8時から消毒、雑草取りを行い、その後はパセリの収穫、水洗い、束ねをして午後3時頃に出荷します。仲買人やスーパー、ホテルが主な買い手で、余ったときには市場へ出荷するそうです。水洗いは川から流れてきた水を使うのですが、撮影日の前日に雨が降り、水は少々濁り気味でした。
インタビューで、メヴリュットさんにとっての市場とはどういうものかと尋ねると、「市場には、パセリを売りに行くというよりお客に会いに行くという気持ちがの方が強いかな。一度来た客がまた買いに来てくれるのがうれしいしね」と。将来はどうするかと質問すると、「年々力仕事がキツクなっているし、2年後にはこの辺り(クルジャーミヤール地区)が市街地化されるので、土地を提供するよ。それから仕事を引退して年金で暮らすのさ」と教えてくれました。何事も神様の思し召し、毎日希望を持って家族で仲良く暮らしていきたいと語ったメヴリュットさんの笑顔が印象的でした。 |
|